阪神・島田 「切れないでくれと願って走った」プロ1号が先頭打者弾!近本代役が1番の輝き

2023年07月06日 05:15

野球

阪神・島田 「切れないでくれと願って走った」プロ1号が先頭打者弾!近本代役が1番の輝き
<広・神> 初回無死、島田は先頭打者本塁打を放つ(撮影・大森 寛明)
 【セ・リーグ   阪神2ー0広島 ( 2023年7月5日    マツダ )】 右肋骨骨折で戦線を離脱した近本に代わり「1番・中堅」に入った阪神・島田が、うれしいプロ初アーチを先頭打者本塁打で飾った。森下の内角直球に鋭く反応し、右翼ポールに直撃させた。プロ初本塁打が先頭打者弾と重なるのは、98年坪井智哉、16年高山俊以来、球団史上3人目で、2年目以降の選手としては初の快挙。ベンチに戻ると、ナインにわざと無視される「サイレント・トリートメント」に遭い、一拍置いてからベンチ内で派手な祝福を受けた。
 「(ファウルに)切れないでくれと願って走った。最近では一番いい当たり。いい形になって良かった」

 3回先頭でも四球を選び、中野以降の3連打を呼んだ。その後の二ゴロ、遊ゴロも間一髪アウト。一歩間違えればセーフになる快足を存分に見せつけ「自分のやるべきことをやるだけ」と語った。

 力をもらった存在がいる。6月1日、阪神との交流戦でプロ初先発した西武の19年ドラフト1位右腕・宮川だ。島田と宮川は上武大の同期生。17年秋のドラフト会議。島田は阪神から4位で指名を受ける一方、宮川の名前は最後まで呼ばれなかった。宮川は卒業後、東芝へ。プロの舞台で再会できることを祈り、道をたがえてから5年半。その時は突如、訪れた。

 「筒井コーチに“きょう、(島田)海吏の友達が先発だよ”って言われて。今は先発していることは知らなかったので、ビックリした」。宮川には同戦で先発初白星を献上。出番のなかった島田は“戦友”の奮投を見届け「対戦相手の活躍を祈ることはダメなんでしょうけど…。刺激にはなります」。秋の頂上決戦での“再戦”へ、島田は身を粉にする。

 熊本出身の同学年・大竹もプロ初完封を成し遂げた夜。「特別な気持ちはあった。投げやすくできた」。2月の宜野座キャンプ中、島田が大竹を誘い、食事に出かけた。勝負の一年へ向けて飛躍を誓い合った2人が、一進一退が続く猛虎を再び加速させる。(八木 勇磨)

 《坪井、高山に続き球団3人目》島田(神)がプロ1号となる初回先頭打者本塁打。プロ初本塁打が初回先頭打者本塁打は、20年の藤原(ロ)以来3年ぶり、プロ野球46人目。阪神では98年7月4日広島戦の坪井(ランニング本塁打)、16年3月31日ヤクルト戦の高山に続く3人目。

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