阪神・大竹、7勝目はプロ初完封!初の球宴選出に応えて鯉キラーぶり発揮、防御率もリーグ1位返り咲き

2023年07月06日 05:15

野球

阪神・大竹、7勝目はプロ初完封!初の球宴選出に応えて鯉キラーぶり発揮、防御率もリーグ1位返り咲き
<広・神>7回、会沢を三振に打ち取り大竹が雄叫びをあげる(撮影・岸 良祐)
 【セ・リーグ   阪神2ー0広島 ( 2023年7月5日    マツダ )】 阪神・大竹耕太郎投手(28)が5日、今季7勝目をプロ初完封で飾った。広島相手に5安打7奪三振、無四球で105球の快投。この日発表された監督選抜による初の球宴選出に応えた。規定投球回に再度到達して防御率1・13でリーグトップに返り咲き。今季の対戦4試合、計29回2/3イニングでわずか1失点の鯉キラーの活躍で、ヤクルトに敗れた2位・DeNAとのゲーム差を2・5に広げた。
 プロ初完封まであと1アウトに迫った9回2死。虎党の“あと1人”コールがマツダスタジアムにこだまする中、大竹はマウンドでつぶやき、自らを律していた。「これで終わるわけじゃない、という心持ちでいきたかった。“あと1人”ではなく、“ただの1人”という感覚でいけるように」。西川を三直に打ち取り、ようやく心の底から笑えた。

 「疲れました…。9回初めて投げたので。7回とか8回に代わるのとはまた違う感覚。これからチームの柱になっていくには完投も求められると思う。こういう経験は大きい」

 2点リードの7回。1死一塁から田中のセーフティーバントを自ら処理したが内野手の一塁カバーが遅れて内野安打となり、一、二塁のピンチを背負った。「ああいうところで足をすくわれるケースを腐るほど経験してきた。(ミスを)僕がカバーしてあげたいなと思える野手(陣)だし、自信を持って投げられた」。デビッドソンを遊飛、会沢は全球直球勝負で空振り三振に仕留めてガッツポーズした。

 コースぎりぎりをつく変化球も140キロ前後の直球に切れがあるから生きる。「自信なさげの150キロよりは、自信持った140キロの方が僕は打ちにくいと思うので。そういう気持ちの面はブレないで9回までいけた」と胸を張った。

 自己最多を更新する7勝目。プロ2年目、自己最多の17試合に登板した19年の苦い経験があるからこそ慢心はない。「7月で100イニング超えたぐらいで(規定投球回まで)あと40回とか計算し出して、一気に疲れが出て…」。結局106イニングで8月1日を最後に1軍から遠ざかった反省から、目先の数字にとらわれないことを日頃の練習から習慣づけている。

 「50メートル走で、線の先まで走れ、とよく言われるじゃないですか。そういう感覚。ポール間走10本でも、1本目から10本目まで同じテンションで走れるか。そういう練習を普段から心がけている」

 プロ初完封も、初回から9回まで1イニングずつ積み重ねた結果。防御率1・13でリーグ1位に返り咲いても、左腕の視線はチームの日本一という、はるか先にある。(阪井 日向)

 《球宴選出「本当に光栄」》大竹は監督選抜による初の球宴選出に「小さい頃からテレビで見ていた舞台で投げられる。本当に光栄に思います」とうなずいた。剛速球で押すタイプではないからこそ、幼少期憧れた投球スタイルで夢舞台に臨む。「ヤクルトの石川選手だったり、和田さん(ソフトバンク)だったり杉内さん(元ソフトバンク、巨人)だったり」と回想。「140キロ台でもこんな凄いストレートってあるんだなと感じたし、自分も頑張ったらいけるんじゃないか、って気持ちにさせていただいた。自分もそういうところを見せられたら」と味のある投球で、ファンを沸かせる。

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