鬼門突破打!阪神・木浪のフォーク打ち 芯で捉えたのは今季導入した練習の賜物「つなぐイメージで」

2023年08月05日 06:45

野球

鬼門突破打!阪神・木浪のフォーク打ち 芯で捉えたのは今季導入した練習の賜物「つなぐイメージで」
<D・神> 8回2死一、二塁、木浪は勝ち越しの適時二塁打を放つ(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神5-2DeNA ( 2023年8月4日    横浜 )】 恐怖の8番が試合を決めた!阪神は4日、DeNA戦に5―2で勝利し、レギュラーシーズンによる横浜スタジアムでの連敗を13で止めた。実に敵地では昨年5月15日以来の勝利で鬼門を突破。2―2の8回に木浪聖也内野手(29)が決勝の右中間2点二塁打を放った。連勝で貯金は6月16日以来の16。リーグ2位の広島が勝利したため1・5差ながら、3位のDeNAとは7ゲーム差に広げた。
 虎の仕事人が、どでかい仕事をやってのけた。1点劣勢の8回だ。2死三塁からノイジーの右前へ同点打、続く坂本の右前打で再び好機が拡大。仲間がつないで巡ってきた第4打席で木浪が相手外野手をあざ笑うかのような大飛球を右翼後方に放った。

 「振りにいった結果が、あそこに飛んでくれて良かった。いつも通りつなぐイメージで振りました」

 2番手の伊勢が1ボール2ストライクからの4球目だ。外角低めに来た134キロのフォークをバットに乗せた。前進守備シフトを敷いていた右翼手の頭上を越えて右中間へ。一走・坂本も本塁に生還させた殊勲打。三塁ベンチ前で喜びを爆発させていたチームメートの歓喜に最高の笑顔で応えた。「ずっと勝てなかったというのはみんな分かっていた。その中での勝利は大きい」と声が弾んだ。

 チームは昨季6月28日から始まった鬼門・横浜スタジアムでの連敗を13で止めた。昨季のDeNA戦はわずか9試合の出場で、ベンチを温めるどころか、1軍の出場も自己最少の41試合終わった。だが、5年目を迎えた29歳の一撃が、負の歴史に終止符を打ち、伏兵の立ち位置が今や「チームにとって欠かせない男」として、存在感を示し続けている。

 「調子が悪くなると、体が前に突っ込んでしまう。いいなと思って取り入れました」

 打撃練習に取り入れたメニューが、好不調の波を緩やかにさせている。真後ろからトスを上げてもらうティー打撃はまさに、その一つ。「体の突っ込み」を防止、確認するドリルとして、今季から導入した。ケージに入れば、フルスイングはせず、バットの芯に当てることだけを意識する。力感は5割程度に抑えて打ち分ける。この夜、150キロを超える直球に加え、伊勢のフォークに体が前に出ず、バットの芯で捉えたのは、調子の上がらない時でも繰り返す、練習の積み重ねだった。

 チームは前回6日23日からの3連戦では、3連敗を喫しDeNAに一時、首位の座を明け渡したが、この夜の勝利で7ゲーム差に広げた。試合後のヒーローインタビューでは「明日(5日)も絶対勝ちます」と宣言した。恐怖の8番が千両役者になれば、猛虎の独走はさらに加速する。 (石崎 祥平)

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