8月4日は今年も阪神・島本の日! “2度の降格”経て、今では岡田野球に欠かせぬ存在に昇格

2023年08月05日 07:00

野球

8月4日は今年も阪神・島本の日! “2度の降格”経て、今では岡田野球に欠かせぬ存在に昇格
<D・神> 8回、力投する島本 (撮影・須田 麻祐子)  Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神5-2DeNA ( 2023年8月4日    横浜 )】 修羅場をくぐり、苦難も乗り越えてきたからこそ、窮地にも動じない。渾身(こんしん)の4球で阪神・島本が敵の息の根を止めた。3点優勢の8回2死満塁。加治屋はピンチを招き、佐野を迎えたところで登板した。
 「一球、一球、全部勝負球を投げるつもりで。(坂本)誠志郎が良い配球をしてくれたので」

 初球は外角低めにフォークを投じて空振りを奪った。コースもキレも勝負球と言っていい1球。「あそこ(初球)は厳しいところを攻めていくところ」と“先手”を奪うと、最後は4球目に再びフォークを投じて空振り三振に斬った。一発出れば逆転。右より左投手を得意にしている強打者にも退かなかった。

 開幕前に味わった“2度の降格”が発奮材料だ。春季キャンプは1軍スタートも終盤の第5クールに若手との入れ替えで2軍落ちし「めっちゃ悔しかった」と唇をかんだ。

 実はキャンプ序盤で左足内転筋を痛めていた。「毎日、トレーナーさんに治療してもらって実戦で状態を上げていこうと思っていたところだったので」。それでも「引きずっても仕方ないんで1日で切り替えました」と再昇格へ前を向いた。

 ただ、試練はまだ続く。3月のオープン戦で1軍再合流を果たすも、シーズンイン1週間前の実戦で2失点。開幕直前に2軍行きを通告された。「(開幕カードの)DeNA戦へ向けてのチームミーティングにも参加して、その後に降格を言われたので…。自分にも腹が立ったし、相当悔しかったです」

 ちょうど1年前の8月4日は20年11月の左肘の内側側副じん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を経て巨人戦で1039日ぶりに1軍復帰を果たした思い出深い1日だ。当時はまだ勝ちパターンで送り出される立場ではなかったが1年後、岡田監督の「信頼」も背に、ブルペンに欠かせぬ一人として勝利に貢献した。

 「勝ったことが一番うれしいです」。この充実感が背番号46を次なる戦いへと駆り立てる。 (遠藤 礼)

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