花巻東・麟太郎120メートル場外弾 8日初戦“仮想”宇部鴻城サイド腕から“夏1号”

2023年08月05日 05:00

野球

花巻東・麟太郎120メートル場外弾 8日初戦“仮想”宇部鴻城サイド腕から“夏1号”
シート打撃で推定120メートルの場外本塁打を放った花巻東の佐々木麟(撮影・村井 樹) Photo By スポニチ
 第105回全国高校野球選手権大会は、6日に甲子園で開幕する。歴代最多の高校通算140本塁打を誇る花巻東(岩手)の佐々木麟太郎内野手(3年)は4日、兵庫県西宮市内のビーコンパークスタジアムで行われたシート打撃で右中間に推定飛距離120メートルの“場外弾”を放った。初戦で対戦する宇部鴻城(山口)の浅田真樹投手(3年)を想定したサイド右腕からの一発。聖地初アーチに向け手応えも上々だ。
 久しぶりの感触だ。滞空時間の長い打球が92メートル先の高さ10メートルのネットを軽々と越え、右中間場外へ。佐々木麟は推定飛距離120メートルの“今夏1号”をかみしめるように悠々とダイヤモンドを一周し「(岩手)大会中もゴロが多かったので、ああいう角度が出たのは自信になる」と言った。

 3日の抽選会で初戦は宇部鴻城と大会第3日に戦うことが決定。宿舎では映像もチェックし、相手エース浅田に対しては「動くボールとかが多いな、と思いました」と印象を語った。この日は早速、浅田を想定して右横手投げの打撃投手を相手にシート打撃を実施。第1打席は投ゴロに倒れたが、第2打席は強烈な右前打を放った。そして第3打席。「無理に逆らうことなく、来たところにしっかり打ち返すことが大事」と語っていた通り、内寄りの球を完璧に捉えた。待望の一発に「しっかり体が回って捉えられたので、あそこまで飛距離も出たと思います」と振り返った。

 岩手大会では大会前に痛めた背中の張りの影響で持ち味でもある本塁打はなかったが、少しずつコンディションも上がっている。ケガの影響で後ろの左足に体重を残して振れなかったことが打球に角度がつかなかったと分析し「状態も上がってきて自分らしい打球になってきた」と表情にも笑顔が戻ってきた。

 2年春以来、自身2度目の甲子園。初となる夏の聖地は8日に初戦を迎える。周囲は甲子園初本塁打を期待するが、佐々木麟は冷静だ。「まずはチームが勝つことだけを考えてやっていきたい」。怪物伝説の最終章が、もうすぐ始まる。(村井 樹)

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