ソフトB育成2位・山下恭吾“飛び級”2軍昇格でアピール 同姓で福岡大大濠の先輩・舜平大と対戦熱望

2023年09月26日 07:00

野球

ソフトB育成2位・山下恭吾“飛び級”2軍昇格でアピール 同姓で福岡大大濠の先輩・舜平大と対戦熱望
飛び級での2軍戦でアピールした山下 Photo By スポニチ
 毎週火曜日にソフトバンクのファーム情報をお届けする筑後鷹の第47回は育成ドラフト2位ルーキーの山下恭吾内野手(19)だ。今季は主に4軍で94試合に出場。先週17日の中日戦(ナゴヤ)に4軍から2軍に“飛び級”で初昇格し、2安打を放つ活躍でインパクトを残した。OBの福岡大大濠の同姓はオリックスの3連覇に貢献した山下舜平大投手(21)が有名だが、恭吾もいる。1軍での対戦も夢見て奮闘している。
 1年間コツコツと取り組んできた時間は無駄ではなかった。17日の山下の飛び級昇格は1軍で体調不良者の続出が発端だった。2軍はその影響で野手不足に陥った。3軍は韓国遠征中というチーム状況で筑後にいた育成11位の佐藤航とともに呼ばれた。「チャンスやな」と誓い合った。

 9番・三塁でスタメン出場し、初打席初安打を放つなど2安打。4軍戦とは違う公式戦独特の雰囲気を肌で感じ取れた中で結果を出した。「言い方は悪いと思うんですけど、4軍、3軍でやってる場合じゃないな、っていう心境になって。早く(支配下で1軍に)上がりたいな」と思いを強くした。

 これまで打撃は当てにいくような安打が多かった。試行錯誤する中で1カ月ほど前から「外野の間を抜くような鋭い打球を打つイメージ」で振るようにして手応えがある。

 見守る森笠4軍打撃コーチも変化を感じ取る。小手先の打撃ではいけないことを言い続けてきたとし、「状況によってこうしようというものが、ちゃんと明確に出る回数が多くなってきた。バントにしろ、エンドランにしろ、特長を出せるようになってきた」とうなずく。タイプとしては実戦向き。「練習ではまだまだ物足りないんですけど、ゲームでのボールに対しての対応能力は可能性を感じるものがある」と評価する。

 対戦を夢見る同姓の先輩がいる。高校の2学年上で今季1軍で9勝を挙げて3連覇に貢献したオリックスの山下舜平大だ。血縁関係はないが、福岡大大濠OBの山下は“恭吾もいる”というところを見せるつもりだ。1軍で対戦したい思いを聞かれると「そうなりたいなという思いはあります。勝負してみたいなと」と言った。高校時代は実戦形式で対戦経験があり「(山下のボールは)重いですし、速いですし、伸びもすごい」と述懐する一方、カーブをはじき返して安打を放ったこともある。思い出だけにするつもりはない。

 もともと自信のあった守備面も上達中。笹川4軍内野守備走塁コーチの指導により、手投げ気味だった部分を修正。「しっかり足を使えるようになって、伸びるようなボールを投げられるようになった」と感謝する。

 一度、4軍に戻ったが21日からは2軍へ再合流し、22日の阪神戦は「9番・三塁」で先発出場し、3打数1安打。「1年間、ケガをしていないので。このまま秋もケガをせずにやっていきたい」。背番号159は足元を見つめながら、アピールを続けていく。(杉浦 友樹)

 ◇山下 恭吾(やました・きょうご)2004年(平16)7月7日生まれ、福岡県出身の19歳。福岡大大濠では21年春のセンバツに出場し、8強入りに貢献した。22年育成ドラフト2位でソフトバンクに入団。背番号は159。名前の由来は本人の記憶によると「桜」の河口恭吾から。1メートル75、74キロ。右投げ右打ち。

おすすめテーマ

2023年09月26日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム