【スポニチスカウト部(34)】BC栃木・尾田剛樹 上昇気流乗る快足外野手「自分は足が売り」

2023年09月26日 06:30

野球

【スポニチスカウト部(34)】BC栃木・尾田剛樹 上昇気流乗る快足外野手「自分は足が売り」
尾田 剛樹 Photo By スポニチ
 今秋のドラフト候補となる選手にスポットを当てる「スポニチスカウト部」。アマチュア担当記者の独自目線による能力分析とともに、選手たちの素顔を紹介する。第34回はルートインBCリーグ栃木の尾田剛樹外野手(23)。独立リーグ挑戦1年目からリーグを代表する外野手となり、スカウトの注目度は急上昇中だ。 【ドラフト速報
 独立リーグの選手は、基本的にドラフト会議では育成指名されることが多い。だが、尾田は支配下指名の可能性もある逸材。50メートル走5秒9の快足外野手は1年目の今年、65試合で打率・292、32盗塁の好成績を残した。攻守に快足を生かしたプレーは輝きを放ち、日に日にスカウト評価は上昇。15日に行われたBCリーグ選抜―巨人3軍戦では「2番・中堅」で出場。初回は三振に倒れるも、4回には右中間三塁打、6回は右前打と結果を残した。

 毎年、9月に行われるBCリーグ選抜とNPB球団との交流試合はラストチャンスの意味合いが強い。「力試し」となるNPB相手の試合に、巨人・水野雄仁スカウト部長ら各球団の幹部が集結。アピールに成功した尾田は試合後に「自分は足が売り。出塁を目指していたのでよかった。打撃の波が少なくなってきたと思います」と確かな手応えを語った。

 地元・兵庫県からは同じ独立リーグでも四国アイランドリーグplusの方が距離的に近い。昨年まで10年連続指名を達成した徳島球団もある。それでも尾田は故郷から遠く離れたBCリーグの栃木を成長の場に選んだ。栃木には元巨人の寺内崇幸監督、元ヤクルトの飯原誉士チーフ総合コーチら、NPB経験豊富なスタッフがそろう。そして、プレーヤーではブルージェイズなどメジャーでも躍動した川崎宗則が所属する好環境。尾田は同じ左打ちで日米通算1526安打の川崎の背中を追った。「走塁でもバッティングでも悩んでいる時に“同じスタイルだから”と一言をもらって楽になりました」と感謝する。

 絶好のアピールの場だったNPB球団との対戦で、尾田は相手のボールを呼び込み、対応力の高さを示した。NPBでも適応できる片りんか。「左打ちの快足外野手」は同じタイプが多く、競争も激しいが、その中でも注目できる一人だ。(柳内 遼平)


 ≪BCリーグ原石ゴロゴロ 新潟の右腕・下川は安定感光る下手投げ≫ ルートインBCリーグには、尾田の他にも光り輝くプレーヤーがひしめく。新潟の下手投げ右腕・下川は先発として安定した成績を残した。地上約15センチから繰り出す球道に希少性がある。茨城の右腕・土生は150キロ台の直球が持ち味。桜美林大では遅咲きだったが1年間、実戦経験を積んでアピールした。栃木の入江は左腕で150キロをマークする貴重な存在。社会人野球から独立リーグに挑戦しラストチャンスに燃えている。内野手では埼玉の遊撃手・金子が面白い。NPB3軍チームとの対戦では持ち味の打撃力を発揮し、俊足巧打の内野手として注目だ。

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