【筑後鷹】育成の大竹が「恩返し」誓う 昨年の右ヒジ手術から復活期す右腕に、小久保監督も熱視線

2023年11月28日 05:00

野球

【筑後鷹】育成の大竹が「恩返し」誓う 昨年の右ヒジ手術から復活期す右腕に、小久保監督も熱視線
ソフトバンク・大竹風雅 Photo By スポニチ
 毎週火曜日にソフトバンクのファーム情報を紹介する「筑後鷹」の第56回目は、育成の大竹風雅投手(24)。ルーキーイヤーに右肘手術を受け、その年のオフに支配下から育成契約となった苦労人右腕。今秋のみやざきフェニックス・リーグでアピールに成功し、小久保裕紀監督(52)から絶賛された。ここまでの過程と、3年目の恩返しを誓う。
 もがいてきた日々はこういう日のためにあった。10月29日のフェニックス・リーグ楽天戦。「大竹風雅」の名が宮崎でとどろいた。2番手で登板し、2回をパーフェクトに抑えた。テイクバックが小さい投球フォームから、最速150キロを記録した直球とフォークなどを交えた投球は切れがあった。「投げられたことが一番うれしい」と静かに喜んだ。

 来季から1軍を率いる小久保監督も高評価。同リーグの全日程終了後には「投手では球が抜けていた」と絶賛した。大竹にとってより励みになる言葉になり「このままでは終われない。期待されている以上、結果を出さないといけないので、一番は結果にこだわってやっていきたい」と気が引き締まった。

 東北福祉大ではリーグ戦は2試合にとどまったが、球速が入学時から7キロアップして最速150キロに到達するなど、高い将来性を見いだされてソフトバンクに入団。ただ、いきなりつまずいた。昨年の1月の新人合同自主トレで右肘の違和感を訴えると、4月に同箇所のじん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受けた。

 術後はウエートトレーニングとともに、「負担の少ないフォームで投げる」をテーマに今季までリハビリ組の投手陣を担当した佐久本コーチらスタッフ陣と試行錯誤の日々が始まった。これまでは上体だけで投げている部分があった。下半身から上半身に伝わるフォームを目指して積み上げてきた。7月に4軍戦で実戦復帰し、3、4軍の非公式戦で14試合に登板。「あっという間に終わって。もうちょっと自分を追い込めたところもあったかもしれないですけど、理想には近づいているのかな」とフォームが固まってきたことが、結果につながった。

 秋季キャンプでは「投げる体力をつける」をテーマに腕を振ってきた。現在の最速は152キロ。理想はホップする直球で「捉えたと思ってもフライが上がったりするイメージ」と語る。現在は来月17日まで台湾で行われているウインターリーグに、風間らとともに派遣されて武者修行中。兆しをつかんで挑む3年目はまずは支配下復帰がターゲット。その上で「先発をやりたい気持ちはある。どこで投げても抑えるのを目標にしたい」と恩返しへ力を込めた。
 (杉浦 友樹)

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