【センバツ】別海 モ~レツうれしい初聖地 牛が人口の8倍!歴代最東端酪農の町 部員19人牛乳で乾杯

2024年01月27日 06:00

野球

【センバツ】別海 モ~レツうれしい初聖地 牛が人口の8倍!歴代最東端酪農の町 部員19人牛乳で乾杯
21世紀枠出場を決め、牛乳で乾杯する別海ナインら(撮影・高橋 茂夫) Photo By スポニチ
 【3・18開幕 第96回選抜高校野球大会出場32校決定 】 マイナス2度の道東の町に、“春”が届いた。21世紀枠として「別海」の名前が呼ばれた瞬間、選手16人を含む19人の部員は喜びを爆発させた。創部46年で春夏通じて初出場。歴代最東端からの甲子園出場となる。
 「支えてくれた全ての方々に結果で恩返しできるよう、あの舞台に向かって頑張っていきたい」

 決意を新たにした中道航太郎主将(2年)ら部員は、牛乳で乾杯した。牛乳生産量日本一とされる酪農の町・別海町。人口約1万4000人の8倍となる11万頭余りの牛が飼育されている。部員19人のうち6人の家庭が酪農業に従事。農業や漁業に従事する地元町民が手づくりした練習施設を利用する姿が、理念に合致すると判断され選出された。

 16年から監督を務める島影隆啓監督は「こんな小さな町の、小さな学校の子供たちがでっかい夢をかなえてくれた」と万感の表情。就任1年目の16年は部員わずか4人だったチームを、昨秋の北海道大会4強まで導いた。家族で経営する北海道大手のコンビニエンスストア「セイコーマート」の副店長。この日も午前2時半起床で勤務を終え、学校の脇に停車した車内で家族と選出を聞き「いろいろなことがあったが、最初に別海に来た時の選手のことがよみがえった」と感無量だった。

 2月16日からは10日間の鹿児島合宿を予定。町は遠征費用をはじめ支援を惜しまない姿勢だ。「みんなで力を合わせて、最後は笑って終わりたい」と中道主将。志高い19人の部員が3年ぶりとなる21世紀枠校の勝利を目指し、甲子園に乗り込む。(竹内 敦子)

 ≪横手右腕・堺がメラッ!いとこに負けない活躍を≫昨秋全6試合に登板して防御率1.66だった横手右腕・堺暖貴(2年)が、いとこに負けない活躍を誓った。仙台育英の佐々木広太郎(2年)は昨年選抜に出場し、3回戦(対龍谷大平安)で登板。昨春は現地で応援し、年末に佐々木が帰省した際には練習方法などを聞き刺激を受け「うれしい気持ちでいっぱい。自分が試合をつくれるように楽しみたい」と話した。

 ▽21世紀枠 甲子園への出場機会を広げるために01年の第73回大会から導入。練習環境などのハンデ克服や、地域貢献など戦力以外の要素も加味する。秋季都道府県大会16強(加盟129校以上の場合は32強)以上を条件に、全国9地区から1校ずつ候補校を推薦。従来は東(北信越、東海以東)、西(近畿以西)から1校ずつ、残り7校から3校目を選出する方式だったが、今春から東西関係なく2校を選出した。最高成績は01年・宜野座(沖縄)と09年・利府(宮城)の4強。

 ≪センバツあらかると≫ ☆初出場 昨年より2校少ない3校。耐久、熊本国府、21世紀枠の別海とも春夏通じて初甲子園。

 ☆最多出場 広陵の27度目が最多。以下報徳学園23度目、高知21度目と続く。北海の春夏通じて54度目の出場は単独5位。

 ☆私立優勢 私立27校、公立は21世紀枠の2校を含め5校。公立5校は出場校が全8校だった1927年に並ぶ大会史上最少。また、商業高校は1校、工業高校は2年連続出場なしとなった。

 ☆アベック出場 北海道、青森、愛知、石川、京都、和歌山の6道府県。青森2校は16年以来2度目、愛知2校は08年以来16年ぶり。なお、選抜から最も遠ざかっているのは新潟で14年日本文理以来10年連続出場なし。

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