ソフトB・小久保監督 “改革キャンプ”育成4人A組大抜てき「奪い取る姿を」 球団からは“3つの宿題”

2024年01月27日 05:00

野球

ソフトB・小久保監督 “改革キャンプ”育成4人A組大抜てき「奪い取る姿を」 球団からは“3つの宿題”
スタッフ会議に参加するソフトバンク・小久保監督(左)と奈良原ヘッドコーチ      Photo By スポニチ
 ソフトバンクは26日、福岡市内のホテルで監督・コーチ会議を開き、2月1日から始まる春季宮崎キャンプの参加メンバーを選定した。小久保裕紀監督は(52)は昨秋のファーム日本選手権でMVPに輝いた川村友斗外野手(24)ら育成4選手を主力中心のA組に大抜てき。一方で即戦力投手が多い新人はB組スタートから競争を促す。独自色を出しながら過渡期にあるチームを再建する。
 挑戦なくして改革なし。2月1日のキャンプインを目前にした監督・コーチ会議。小久保監督は選手の振り分けで過去に例がない人選を行った。主力が中心になるA組に、投手は中村亮、野手では川村、緒方、仲田と計4人の育成選手を大抜てき。小久保監督は理由をこう説明した。

 「支配下は62人スタート。昨年は67人だったので5人少ない。育成選手の50数人が(支配下枠の残り)3枠で争うのか8枠で争うのかはモチベーションも全然違うと思う。より支配下に近いポジションだということを意識しながらのキャンプになるでしょう」
 チームは昨季まで3年連続でリーグ優勝と日本一を逃し、世代交代も進まずに過渡期を迎えている。勝利と育成を同時に求めるのは難しいが、手をこまねいていては何も変わらない。「奪い取るアピールというか姿を期待している」と3桁背番号の選手たちの抜てきでキャンプが活性化することを望んだ。

 他にも随所で独自色を出した。昨秋ドラフトで大学・社会人の即戦力候補を5人指名したが、いずれも若手中心のB組でスタートさせて競わせる。ドラフト1位の前田悠(大阪桐蔭)もB組だが、エリート教育を施す方針で「特別育成プログラムができ上がっているので、それに沿ってやる」と説明した。

 選手だけでなく、コーチ陣にも変化を求めていく。監督・コーチ会議の冒頭で、球団から授けられた「3つの宿題」を説明し、指導方針を示した。(1)強いチームをつくること(2)王イズムを継承すること(3)最先端のテクノロジーを取り入れた指導を行うこと。3つを軸としてスタートすると明言し、「あくまでもわれわれはチャレンジャーです」と訴えた。常勝チーム復活へ、小久保ホークスがいよいよ本格的に動き出す。(森 寛一)

 【ソフトバンク春季キャンプメンバー】
 ▽A組
 (投手)スチュワート、津森、又吉、東浜、有原、武田、和田、大津、石川、モイネロ、尾形、杉山、大関、藤井、松本晴、板東、オスナ、長谷川、ヘルナンデス、松本裕、笠谷、木村光、中村亮
 (野手)甲斐、谷川原、海野、渡辺陸、川瀬、今宮、中村晃、牧原大、栗原、山川、井上、野村勇、仲田、近藤、柳田、周東、ウォーカー、柳町、緒方、川村

 ▽B組
 (投手)風間、岩井、村田、前田悠、大山、田上、佐藤宏、古川、アルメンタ、大竹、三浦、フェリックス、村上、小林、前田純、渡辺佑、鍬原
 (野手)嶺井、牧原巧、吉田、石塚、三森、広瀬、イヒネ、川原田、リチャード、野村大、藤野、山下、正木、大泉、佐藤直

 〇…小久保監督は西武からFAで加入した山川をA組でスタートさせることを決めた。電話で状態を確認したと明かし、「いつでも行けます、フェニックス・リーグが終わってもずっと動いていたということだった」と説明。昨季途中の不祥事で17試合の出場にとどまったが、「実戦から離れていても十分に1軍の戦力」と期待を寄せた。

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