【センバツ】報徳学園 「恒例」胴上げや帽子を投げる儀式を自粛 大角監督「勇気づけられるプレーを」

2024年01月27日 06:00

野球

【センバツ】報徳学園 「恒例」胴上げや帽子を投げる儀式を自粛 大角監督「勇気づけられるプレーを」
センバツ出場を決め、喜ぶ報徳学園ナイン(撮影・中辻 颯太) Photo By スポニチ
 【3・18開幕 第96回選抜高校野球大会出場32校決定 】 2年連続23度目の出場を決めた報徳学園(兵庫)だったが、吉報が届いた瞬間も、歓喜の声や拍手が起こることはなかった。理由がある。「君たちが今、心の底から叫びたい気持ちは痛いほどわかる」。元田利幸校長は部員の胸中に寄り添いつつ、言葉を紡いだ。胴上げや帽子を投げる“恒例行事”は自粛。能登半島地震の被災地と被災者への思いを、行動で示したのだった。
 「元日には能登半島地震が起こりました。本校も阪神大震災を経験し、その年に兵庫の第3代表で選んでいただいた。いろいろな方々の配慮や支援や応援があり出場させていただいた。その時の感謝を忘れてはならない」

 選手たちを前に大角健二監督は静かに語りかけた。同校は95年、阪神大震災で被災しながらも同年の選抜に出場。当時、中学2年だった指揮官も兵庫県内で激震に襲われた。その経験があるからこそ今年の始動日だった今月4日は黙とうから練習を開始。6日には主力選手たちが阪神大震災を風化させないためのイベントにボランティアとして参加した。

 「(昨年8月に石川県輪島市の)門前高校さんと試合をさせていただいた。(被災地は)今、野球どころではない。われわれは勇気づけられるプレーをしなければいけない」

 昨春選抜では惜しくも準優勝。今春は最速150キロの今朝丸裕喜(2年)と同144キロの間木歩主将(2年)の二枚看板で頂点をうかがう。「目標は日本一」と両右腕。74年の選抜50周年で優勝しており、今回の100周年も期待が膨らむ。北陸を勇気づける――をテーマに臨む伝統校。選抜史上初の3元号(昭和、平成、令和)制覇に挑む。 (山本 浩之)

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