虎の伝説マートン氏がノイジー&ミエセスに金言「進み続けろ」 来日2年目大化けへ、マートン流思考法とは

2024年01月27日 05:15

野球

虎の伝説マートン氏がノイジー&ミエセスに金言「進み続けろ」 来日2年目大化けへ、マートン流思考法とは
マット・マートン氏 (23年7月撮影) Photo By スポニチ
 10~15年に阪神でプレーしたマット・マートンさん(42)が26日、本紙を通じてシェルドン・ノイジー外野手(29)、ヨハン・ミエセス外野手(28)に来日2年目で大化けするための助言を送った。自身は来日から2年連続で打率3割、最多安打のタイトルを獲得。昨年以上に研究や対策も講じられる中で、在籍6年でNPB通算1020安打をマークした虎のレジェンド助っ人が「熱く」「謙虚であれ」と説いた。(取材・構成=遠藤 礼、那須 日向子)
 マートンさんは、米国にある自宅で後輩助っ人2人の打撃映像をじっくりと見た上で助言を送った。

 「まずは(来日1年目で)何がうまくいって、何が改善できるか自己評価すること」

 自身は阪神在籍時、対戦した投手の特徴をベンチでメモに取って成功につなげた。ノイジー、ミエセスには昨年を振り返った自己分析をした上で、通用した部分と課題が残った部分を明確にすることの重要性を説いた。

 加えて「やるべきことをやろう。一番重要なことだけに集中して、自分ではどうにもできないことには気を取られないこと」と自身の信念と重ね合わせて思考の面を指摘。そして、来日2年目で絶対に忘れてはいけないものとして、日本野球へ向き合う姿勢の部分も挙げた。

 「熱心に取り組み続けること。タイガースのためにプレーしそして優勝したという大きな達成感の後、春季キャンプに戻った時に気を抜かないこと。常に進み続けよう。昨年の沖縄キャンプ初日の気持ちを思い出して」

 ノイジーはリーグ最多12補殺を記録した堅守で、ミエセスはムードメーカーとしてチームのリーグ優勝、日本一に貢献したものの、1年目で残った数字は物足りないのが事実だ。マートンさんも2年目は「相手は勝ちにきているし、選手一人一人を研究して攻略法を探っている」と他球団のアプローチの変化を実感。2年目だから対応できると慢心することなく、向上心を持ち謙虚に進化を目指す。当時NPB新記録のシーズン214安打をマークした1年目から大きく成績を落とさず、2年目も最多安打のタイトルを獲得した経験に裏打ちされた言葉だった。

 選球眼向上へ、このオフの“宿題”として寝かせていたバットを立てることを岡田監督から命じられたノイジーには「ピッチャーの動作やタイミング、狙いを研究する。そして効率の良いスイング、つまりうまくボールを打つ方法を探し続けよう。素早くスイングすることができればその分より長くボールを見ることができる」と助言。最後は、連覇を目指す古巣へのメッセージで締めくくった。

 「野球は甘くなくて毎年毎年、楽に優勝できるわけではないけれど、連覇へ全力で取り組んでくれることを期待しているよ。オフシーズンが短かったことや、優勝後にいろいろなことが重なったことで、立ち上がりが遅くならないよう気を付けないといけない。簡単なことではないけれど、彼らだったらできると思う」

 【両助っ人の昨季VTR】
 ▽ノイジー 左翼のレギュラー格で133試合に出場。外野守備では両リーグ最多の12補殺。一方バットでは3番としては物足りない9本塁打、56打点ながら、岡田監督は「(他球団を含めた23年の)助っ人の中ではええ方」との評価。日本シリーズでは2本塁打を放った。

 ▽ミエセス 5月5日の広島戦で初出場。3打席目の6回に左翼へ来日1号ソロを放った。出場は代打中心の60試合に終わったが、成績以上にムードメーカーとして存在感を示した。岡田監督からは伸びしろを期待され、8月の時点で残留が決定的となっていた。

 ◇マット・マートン 1981年10月3日生まれ、米フロリダ州出身の42歳。03年のドラフト1巡目でレッドソックス入り。カブス在籍の05年にメジャーデビューし、3球団でメジャー通算346試合、打率.286、29本塁打、112打点。阪神移籍初年度の10年にプロ野球記録(当時)のシーズン214安打。15年までNPB通算832試合、打率.310、77本塁打、417打点。首位打者1回、最多安打3回、ベストナイン4回。退団後はカブスとタイガース傘下でプレー。18年1月に引退。カブスで競技部門補佐を務めた。現役時は1メートル85、99キロ。右投げ右打ち。

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