毎コン田中絹代賞・薬師丸ひろ子 手紙で喜び「人生を重ねていくからこそ、できる役がある」

2024年02月14日 18:20

芸能

毎コン田中絹代賞・薬師丸ひろ子 手紙で喜び「人生を重ねていくからこそ、できる役がある」
田中絹代賞を受賞した薬師丸ひろ子 Photo By 提供写真
 第78回毎日映画コンクール(スポーツニッポン新聞社主催)の表彰式が14日、めぐろパーシモンホール(東京都目黒区)で開催された。映画史にさんぜんと輝く名女優の名前が付いた「田中絹代賞」を薬師丸ひろ子(59)が受賞した。この日は欠席し、手紙で喜びを表した。
 「私は13歳の時『野性の証明』という作品のオーディションで選ばれ、映画の世界の皆さまに育ててもらってきました。そんな私が、日本映画界にさん然と輝く大先輩のお名前を冠した賞を頂戴することは、身に余る光栄です」と喜びを表現した。

 「10代から20代にかけて、古い映画をむさぼるように見ていた」という薬師丸。田中さんの作品ももちろん見ており、今回、受賞の連絡を受けた後に「おかあさん」「雨月物語」「西鶴一代女」などの作品を見返した。「田中さんの偉大さを再認識し、賞の重みを知りました」とつづった。

 「田中さんは、作品の中でそれぞれのシーンをどう成立させるか、周りのこと全てに配慮して、まさしく監督のように、画面を采配していらっしゃるように感じました。だからその姿から、一瞬も目を離せません。着物の裾のさばき方、畳を掃き掃除するしぐさ、目が覚めるような美しい所作の数々、ひとつひとつが勉強になり、引きつけられました。賞をいただき、この年齢で改めて田中さんの素晴らしい作品に触れた私に田中さんは、人生を重ねていくからこそ、できる役がある、ということを教えてくれたのだと思っています」

 「野性の証明」のオーディションで映画界に入ってから46年。「セーラー服と機関銃」「Wの悲劇」「ALWAYS 三丁目の夕日」など、薬師丸も年を重ねながらさまざまな役に挑戦してきた。

 「私はまだまだやらなきゃいけない、ちょっとでも田中さんに近づきたいと思いますし、『そうしなきゃいけないのよ、あなた。もっと、がんばんなさいよ』という声が聞こえた気がしています。その声に応えられるよう、これからも励んで参ります」。受け取った言葉を胸に、これからも銀幕を彩る。

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