壇蜜 賃上げ進まない日本に「あまりにも賃上げの材料が少なすぎてひくレベル」韓国は2倍に

2024年02月21日 16:37

芸能

壇蜜 賃上げ進まない日本に「あまりにも賃上げの材料が少なすぎてひくレベル」韓国は2倍に
タレントの壇蜜 Photo By スポニチ
 タレントの壇蜜(43)が21日放送の文化放送「大竹まこと ゴールデンラジオ!」(月~金曜後1・00)に生出演。日本の賃上げが進まない状況についてパーソナリティーの大竹まこと(74)と議論した。
 この日は昨年11月に著書「日本の会社員はなぜ『やる気』を失ったのか」(平凡社新書)を出版した経済ジャーナリストの渋谷和宏氏がゲスト出演。大竹が「この30年、給料が上がらないんだからね」と切り出すと、渋谷氏は「1割ちょっとしか上がっていない。韓国は2倍になっていて日本を追い抜いちゃっています。そしてどんどん背中が遠くなっているという状況です」とデータを紹介した。

 壇蜜が「賃上げだなんだって言っていても上がっている様子がない」と話すと、渋谷氏は「実質賃金という物差しがあるんですね。物価を勘案しているんです。物価が3%上がって、その中で賃金が1%上がっても賃金の購買力は2%下がっちゃいますよね。この実質賃金というのが昨年の12月までに21カ月連続で下がり続けている。だから賃金は実質下がっているということなんですね」と説明した。

 このデータについて、壇蜜は「生活もできないし、結婚もしたくなくなる。所帯も持ちたくなくなる」とぼやいた。渋谷氏は賃金が下がった理由として賃金の安い非正規雇用の社員を増やしたことが一因であるとし「みんな物を買わなくなった。経済がどんどん沈滞していって、デフレになった原因を招いた一因である」と話した。

 壇蜜が「責任を持ちたくない、昇格したくない若者がどんどん増えちゃう」と話すと、渋谷氏は「成果を出して賃金が上がるという形で報われればいいですけど、あまり報われないんですよね。失敗すると減点主義的な人事制度で降格とか減給とかなったら責任のある立場に就きたくないですよね。そういう方向へ特に日本の大企業の30年間の経営が間違った方向にいっちゃったとまとめて書いたのがこの本(日本の会社員はなぜ「やる気」を失ったのか)です」と話した。

 渋谷氏はiPhoneの最上位機種が約25万円という例を出し「アメリカ人にとってみると、25万円の最上位機種でももちろん高くは感じるでしょうけど、決して出せないお金ではないので結構売れているんです。そういうようなニュースがいろいろ入ってきている中で、我々の給料はなんで下がっちゃったんだろう。世界的に何で劣後しちゃったんだろうという問題意識がようやく出てきたのが去年から今年にかけてだと思います。まずは問題を知らないと問題解決にならないので、ようやくちょっとまずいんじゃない?という意識が広がりつつありますね」と説明。壇蜜も「円安が過ぎて海外で食べるご飯の額がびっくりするくらいおかしくなっているというところからだんだん興味が広がっていきましたよね」とうなずいた。

 大竹も「そんなに希望的な観測は持てないな。日本は空気の国ですけど、そういう空気が蔓延していますよね」と早期の賃上げには否定的な様子。壇蜜も「サービス残業はいいことだ、お金をもらわないで働くことは美しいとか」と日本に蔓延る概念に疑問を呈した。

 大竹は「日本の企業は保身に走って、本来ならば設備投資をして会社を大きくしていかないといけなかったところ、バブルがはじけて会社にお金がないと潰れちゃうと会社のお金を増やした。そうすると設備投資も社員の給料もケチる。それしか本当に手段がなかったのか。日本の大企業と政治は何を考えてたんだって話になりますよね」と力説。話が進むうち、壇蜜は「希望が少なすぎて凹んできちゃった。あまりにも賃上げの材料が少なすぎてひくレベルですよ」と苦笑いで話した。

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