「セクシー田中さん」脚本家降板は青天の霹靂だった 調査受け、脚本家ら「安心して脚本が出来る環境を」
2024年05月31日 20:17
芸能
制作が進むとともに不信感を募らせ、脚本に「創作は入れないで欲しい」と望んだ芦原さんは、第9、10話制作で「脚本家を完全に外して欲しい」と要望。自身が脚本を書くと主張した。
制作側が作った脚本が認められないこと、このままでは放送できない旨が局側から伝えられた脚本家は驚き、青天の霹靂のことだったという。
また、調査チームは、原作者と脚本家の間で「クレジット」に関する意見の相違があったことを説明。調査報告書によると、脚本家は「日本テレビからいきなり9、10話について本件原作者が脚本を書くことを告げられ、降板したが、自分のアイディアが使われているとして、本件原作者が脚本を書いた9、10話にも自分の名前をクレジットとして入れるよう要求した」という。
脚本家が主張した「クレジット」に対する意見を受け、日本テレビは、脚本家の要望に応えようと「監修」「脚本協力」「協力」等のクレジット案を小学館に提案するも、芦原さんは提案を却下。最終話(10話)にはオールクレジットとして、本件脚本家名(1~8話脚本)を、本件原作者名(9、10話脚本)と離して表示することを認めている。
同局は「原作者がドラマ化を許諾する権利を持つ以上、原作者の意向に背くことはできない」と判断し、9話のクレジットに脚本家の名前を表示しなかった。その結果、「脚本家の納得いく結果にならなかった」と、対応不十分であったことを報告書に記載した。
本件の大きな要因となった「ミスコミュニケーション」。
今回の調査に、小説や漫画を原作に脚本を執筆した経験がある脚本家らからは「直接意見交換できる距離感が理想的」「会ってより(関係が)悪化する可能性もある」との意見が上がった。
「安心して脚本が出来る環境を整えて欲しい」「漫画が持っている良さを映像に上手く生かしたいという思いで脚色している。映像化する際はこういう方向にすると映像作品として面白くなると、理由とともに丁寧に原作者に伝えれば理解してもらえると思う」と要望している。