将棋の藤井聡太叡王(21)=王将を含む8冠=に伊藤匠七段(21)が挑む第9期叡王戦第4局は31日、千葉県柏市の柏の葉カンファレンスセンターで指され、後手藤井が132手で勝利した。対戦成績1勝2敗のカド番だったが2勝2敗とタイへ戻した。第5局は20日、山梨県甲府市の常磐ホテルで指される。
藤井が先にカド番へ追い込まれるのは、タイトル戦初出場だった20年度棋聖戦以来23度目のタイトル戦で初めて。過去22期全勝、そして20年度叡王戦で唯一、2勝1敗から当時の豊島将之叡王にタイへ追い付かれ、最終局へ突入したことがあった。それ以来2度目の失冠のピンチだったが、ひとまず最終局へ決着を持ち越した。
戦型は先手伊藤の角換わり腰掛け銀。両者の対戦で角換わりは4局連続。4月7日開幕の今期は全局角換わりで、「角換わりシリーズ」となった。