阪神・木浪 「陰で動いている。それが自分の役割」つなぐ意識徹底しチームトップ7度目の猛打賞

2023年06月28日 05:15

野球

阪神・木浪 「陰で動いている。それが自分の役割」つなぐ意識徹底しチームトップ7度目の猛打賞
7回無死、阪神・木浪は左中間二塁打を放つ(撮影・北條 貴史) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神11ー3中日 ( 2023年6月27日    甲子園 )】 阪神の木浪はつなぐことだけを考えた。レギュラーを奪い返した4月、快進撃に貢献した5月がそうだった。
 3回無死一塁。フルカウントからランエンドヒットのサインが出て一塁走者・梅野はスタートを切っていた。来たのは低めのスライダー。振ってもおかしくない際どい球を我慢した。一挙5得点を呼んだ四球。柳に与えたダメージは快打よりも大きかったかもしれない。「つなげられたのが、凄く良かった」。起点になって上位打線との連動――。好調時に何度も見せた猛虎打線の“鉄板パターン”がよみがえった。

 4回は投手強襲の内野安打なら、5回1死満塁では中前へ2点適時打。7回には左中間を破る二塁打を重ねて10日の日本ハム戦以来、10試合ぶり猛打賞が生まれた。3安打とも全て直球をはじき返し、中堅から逆方向の意識付けを徹底。「いつも打っているのはそっちの方向。準備していたことが結果につながった」とうなずいた。

 5年目の復権を支えるのが精神面での変化だ。打てない時や失策した時ほど、もう一人の自分を観客席に投影。「もう一人の自分がお客さんで試合を見ていたら、今焦ってるなとか、慌ててるな…とかが見える。それを考えるようにしている」。冷静に俯瞰(ふかん)して分析する。だから規定打席に到達した5月14日の打率・356が9日に・277まで低下しても「今年の考え方なら大丈夫。そのうち調子は上がる」と前を向いた。7度目の猛打賞はチームトップ。「陰で動いている。それが自分の役割。それを全うするだけ」。8番・木浪が機能すれば虎は勝てることを改めて印象づけた。(石崎 祥平)

おすすめテーマ

2023年06月28日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム