DeNA・牧 延長12回V弾!4戦ぶり待望の打点で2位の巨人・岡本和離した2差

2023年07月10日 05:30

野球

DeNA・牧 延長12回V弾!4戦ぶり待望の打点で2位の巨人・岡本和離した2差
<巨・D>12回、牧は勝ち越しソロを放つ(撮影・西川祐介) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   DeNA1―0巨人 ( 2023年7月9日    東京D )】 DeNA・牧秀悟内野手(25)が9日、巨人戦の0―0の延長12回1死から決勝の左越え14号ソロ。自身初の延長戦決勝本塁打は、球団史上初の4番の延長戦1―0勝利弾となった。本塁打は9戦ぶりで、リーグトップの打点は4戦ぶりとなり2位の巨人・岡本和に2打点差をつける52打点。勝利した首位・阪神とは1ゲーム差のままだが、主砲の久々の一発がチームを勢いづけた。
 会心のひと振りで決めた。両手に残る抜群の手応え。DeNAファンが待つ左翼席に着弾すると同時に、牧は右拳を握りしめてゆっくり走り出した。

 「あの場面で(打てて)よかった。12回に決めないと勝ちがなかった。最後に4番として打てたな、と」

 0―0で迎えた延長12回1死。あとアウト2つで勝利がなくなる。そんな土壇場で「4番の仕事」に徹した。カウント3―1となり、球種は絞らず「積極的に前に飛ばす」ことを意識。真ん中に入ってきた巨人・菊地の132キロスライダーを迷いなく振り抜き、最高の結果につなげた。

 白熱の投手戦に決着をつけた14号ソロ。その価値は大きい。延長戦の一発は自身2本目だがV弾は初。しかも延長戦1―0勝利での一発は球団史上6人目だ。打ってほしい場面で打つのが4番。三浦監督も「4番が決めてくれたね。最高の場面で最高の結果を」と絶賛したように、その瞬間、三塁ベンチで全員が立ち上がり大興奮した。

 ただ、牧の笑みは少々控えめだ。「ホームランどころか全然打ててなかったから」。一発は9試合、打点は4試合ぶり。今季はWBCの影響で疲労が早く出て「何かフワフワじゃないけど、そんなのはありました」という。本来の打撃が影を潜め、悩む日々。それが「昨日(8日)、琢朗さん(石井チーフ打撃コーチ)から“入り込みすぎず、もう少し周りを見ながらでいいんじゃないか”と言われ、余裕が出た」と振り返る。気負いが消え、心にゆとりが生まれ、甘い球に素直にバットが出た。これで52打点。打点王を争う巨人・岡本和の目の前で2打点差をつけた。

 98年V戦士の石井コーチはこう言った。「優勝のためには、こういう試合を勝たないといけない。勝ちきると選手の自信になる」。25年ぶりの優勝へ道を切り開く、4番の一発だった。(秋村 誠人)

 ≪延長1―0勝ちの一発は球団6人目≫牧(D)が0―0の延長12回に決勝のソロ本塁打。自身延長戦アーチは昨年4月24日広島戦の10回に塹江から放ったのに次いで2本目。また、チームで延長戦の1―0本塁打は、昨年4月20日阪神戦のソト(延長10回サヨナラ)以来6人目で先発4番では初めて。敵地では83年加藤俊夫、97年谷繁元信に次ぎ26年ぶり3人目だ。なお、今季のDeNAは延長戦に前日まで1勝3敗2分け。白星は4月27日ヤクルト戦(7―6=延長10回)以来5試合ぶり。

おすすめテーマ

2023年07月10日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム