【甲子園】「サヨナラの北海」だ!2戦連続劇勝呼んだ途中出場の小保内「ヒーローは遅れてやって来る」胸に

2023年08月14日 16:22

野球

【甲子園】「サヨナラの北海」だ!2戦連続劇勝呼んだ途中出場の小保内「ヒーローは遅れてやって来る」胸に
<北海・浜松開誠館>8回1死二塁、北海・小保内は同点の適時打を放つ (撮影・須田 麻祐子)  Photo By スポニチ
 【第105回全国高校野球選手権記念大会第9日・2回戦   北海3―2浜松開誠館 ( 2023年8月14日    甲子園 )】 北海(南北海道)が2試合連続のサヨナラ勝ちで準優勝した2016年以来7年ぶりの3回戦進出を決めた。08年夏の報徳学園以来15年ぶりとなる2戦連続サヨナラ勝利で南北海道勢の春夏通算甲子園99勝目。これで16強が出そろった。台風接近のため15日は中止が決定。16、17日に3回戦8試合が行われる予定となっている。
 2度追いついて迎えた9回。再び熊谷がマウンドに上がり得点を許さず。その熊谷が先頭で左前打で出塁すると犠打で二塁に。そして関が相手2番手・近藤の7球目140キロの高め直球を振り抜いた。打球はグングン伸びて左翼手を越える。二走・熊谷がガッツポーズで生還し激戦に終止符を打った。

 2試合連続となるサヨナラ勝ちを呼び込んだのは6回に代打で登場した小保内だった。再び勝ち越しを許した直後の1―2の8回だった。先頭の関が中前打で出塁すると、長内の犠打で1死二塁。そして途中出場で2打席目の小保内が相手先発・広崎の投じた7球目131キロ低めの直球を中前にはじき返し、二走・関が一気に生還。再び同点に追いつく一打に小保内はガッツポーズで喜びを爆発させた。

 小保内は試合後に「今日もスタメン出場はなくて、ずっと自分の中で初戦に続けて〝後からのヒーロー〟になるって考えてやってきた」と悔しさを胸に秘めた一打だったと吐露。そして「試合前から〝ヒーローは遅れてやってくる〟って思ってやってたんで、本当になってうれしいです。ずっと周りに言ってた。昨日、途中出場と分かってからずっと言ってた。〝ヒーローは遅れてやって来る〟って昨日の練習から意識してきた。(この言葉は)自分で考えた。アニメとかはみんなヒーローが出てくるのは最後なんで」と悔しさを力に変えた。

 「調子がいい」と語る小保内は「自分がいれば1点ビハインドでも大丈夫だと思っていた。本当に(自分が思い描いた通りに)なって良かったです」と表情を変えずに8回の同点打を振り返った。

 そしてラッキーボーイではないと言いたい?との問いかけに「言いたいっすね。練習してきて、勝負強さを自分がいいところで発揮できたと思うので。それがいい形で回ってきたのでラッキーボーイっていうだけで」とプライドをにじませた。

 初戦の延長タイブレークによるサヨナラ勝ちに続く劇的な勝利。小刻み継投と、驚異的な粘り、しぶとさで「サヨナラの北海」が再び「ミラクル北海」旋風を巻き起こす。
 

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