阪神・小野寺 プロ初決勝打!前夜スリーバント失敗の汚名返上「震えていた。ここでヒーローになろう、と」

2023年08月14日 05:15

野球

阪神・小野寺 プロ初決勝打!前夜スリーバント失敗の汚名返上「震えていた。ここでヒーローになろう、と」
<神・ヤ>ヒーローインタビューを終えポーズする阪神・小野寺(左)と桐敷 (撮影・奥 調) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神5ー3ヤクルト ( 2023年8月13日    京セラD )】 数々の失敗を取り返そうと、阪神・小野寺は燃えていた。前夜は延長11回の守備から途中出場も、攻撃では1死一塁でスリーバント失敗。一夜明け、岡田監督から即座に与えられた“セカンドチャンス”を最高の結果に変えた。
 「前の日も失敗したし、9連勝の間は何も貢献できていなかった。チームのために何かできれば…と」

 突然の通達だった。試合前練習中に首脳陣からスタメン出場を告げられた。役目は腰の張りを訴えてベンチ外となったノイジーの代役。「緊張していた。胸の高ぶりというか、腕が震えていた」。1点劣勢の3回1死満塁。「めちゃくちゃ震えていた」という中でも、打席では「ここでヒーローになろう!」と決意していた。左腕・山野が投じた2球目カットボールを右前に流し打ち、2者が生還する逆転の適時打。4年目で初の勝利打点に「何度もチャンスもらって、まだ打てていなかったので。打てて良かった」と胸を張った。

 2年連続で主砲・大山に同行したオフの合同自主トレが、今の小野寺の礎だ。今年は約2カ月の間、1日に3カ所ほど練習拠点を移しながら、テーマとした柔軟性や可動域の強化に励んだ。「大山さんといたら、野球だけの生活。遊びに行くこともなく、温泉に一緒に行っても翌日の練習メニューをどうするとか、全部野球の話。2カ月の間、野球の事だけ考えて生活できた」。19年育成ドラフト1位でプロ入り。「育成の時の気持ちというか、下から上がる気持ちが薄れていた」。初心に立ち返り、春の2軍・具志川キャンプからはい上がってみせた。

 12球団最多23度目となる逆転勝利の立役者にもなった。あす15日にも優勝マジック29が初点灯する。連勝中の円陣の決めゼリフとして、チーム内に定着している「バモス」をお立ち台で絶叫した日替わりヒーローは「原口さんのネタですけど、パクって盛り上がったので良かった。(チームは)非常にいい雰囲気だと思う」と手応えを口にした。一致団結の力が、独走の一因だ。(阪井 日向)

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