阪神・梅野 骨折で今季絶望 7月の近本死球離脱に続きまた主力が…岡田監督「非常に困ります」

2023年08月14日 05:15

野球

阪神・梅野 骨折で今季絶望 7月の近本死球離脱に続きまた主力が…岡田監督「非常に困ります」
<神・ヤ>5回1死、阪神・梅野は死球を受ける(撮影・奥 調)  Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神5ー3ヤクルト ( 2023年8月13日    京セラD )】 阪神の梅野隆太郎捕手(32)が13日、ヤクルト戦で5回の第3打席に左手首付近に死球を受けて負傷退場した。試合中に大阪市内の病院で診断を受け、球団は「左尺骨骨折」と発表し、岡田彰布監督(65)は「今年は無理でしょう」と今季絶望であることを明かした。2007年以来16年ぶりの10連勝で今季最多の貯金24。8差に広げたリーグ2位の広島に、15日に勝利すればマジック「29」が点灯するものの、主力の負傷がチームに暗い影を落とした。
 梅野が悲劇に見舞われた。5回1死、ヤクルト2番手の今野が投じた144キロ直球を左手首付近に受けた。倒れ込み、苦悶(くもん)の表情を浮かべる。スタンドの虎党からは悲鳴が上がる。怒声も飛んだ。トレーナーが駆け寄り、一緒にダッグアウトに引き揚げる間も、左手を動かさないように歩いた。明らかに事態は深刻。試合後、岡田監督は重傷だと明かした。

 「ああ、骨折みたいですよ。今年は無理でしょう」

 球団によると、試合中に大阪市内の病院で診察を受け、「左尺骨骨折」と診断された。新監督にレギュラーを確約されて始まった10年目の今季。シーズン当初は打撃の低迷に苦しみ、先発マスクを坂本に譲る試合が増えたものの、徐々に本来の実力を発揮。8月に入って3度の勝利打点を挙げ、存在感を見せていた。ここまでの104試合のうち63試合で先発マスクをかぶった主力の離脱。冷静さを装いながらも、指揮官の言葉には無念さが込められていた。

 「補充はできるけどなあ。(梅野の)代わりはおらんよ」
 真剣勝負の場で起きた不慮の出来事だと理解しながらも、相手に一言言わずにいられなかった。

 「あそこはランナーもいないし、厳しくいくところでもない。カウント(フルカウント)とかも考えると…。非常に困りますね。骨折までいくと。近本もそうだったけど」

 7月2日の巨人戦で死球を受けた近本が、右肋骨を骨折して離脱したのは記憶に新しいところ。不動の1番が不在の間、チームは波に乗れなかった。再び襲った主力のアクシデント。病院から球場に戻った梅野は、岡田監督と鉢合わせし「治すしかないな」と声をかけられた。その後、左腕をつるしながら報道陣に対応し「チームが優勝争いをしているところで戦線離脱をするのは個人的にはめちゃくちゃ悔しい。自分がやれることは治療に専念すること。やれることを努力しながら、チームが優勝するところまで一緒に戦いたい」と懸命に前を向いた。

 07年以来16年ぶりの10連勝で貯金は今季最多を更新する24まで積み上げた。8差に広げた2位広島に、あす15日に勝てばマジック「29」が点灯する。正妻離脱のショックは全員で乗り切るしかない。 (倉世古 洋平)

 ▽尺骨(しゃっこつ) 手首と肘をつなぐ前腕の2本の骨のうち、小指側に位置するもの。骨折した時は骨のずれなどがあった場合は整復し、ギプスなどで固定して治療する。症状にもよるが、短い場合で3週間から5週間。長い場合では2カ月程度の固定を要することもある。

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