DeNA 本拠CSへ逆王手! 大貫が94球無四球2安打で初完封 “本番”での「第3の男」に名乗り

2023年10月02日 05:30

野球

DeNA 本拠CSへ逆王手! 大貫が94球無四球2安打で初完封 “本番”での「第3の男」に名乗り
<D・中>完封勝利し伊藤と抱き合う大貫(撮影・島崎忠彦) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   DeNA4-0中日 ( 2023年10月1日    横浜 )】 DeNAが2位確定へ逆王手だ。1日の中日戦で大貫晋一投手(29)が2安打のプロ初完封を、100球未満で投げきる「マダックス」で飾り5勝目を挙げた。敗れた広島に並ぶ同率2位に浮上し、シーズン74勝目はDeNAとなった12年以降球団最多となった。4日の最終戦・巨人戦(東京ドーム)に勝てば、2年連続の2位が決まる。
 クールな大貫が「マダックス」に両手を広げ感情を爆発させた。94球で2安打完封。5年目での初完封を、無四球で遂げ「一度は完封したかったんですが、それが今日になるとは。負けられない試合で勝てたことに価値がある」と胸を張った。

 2回2死から木下に左前打、6回2死から岡林に二塁内野安打。安打はそれだけだった。140キロ台中盤の直球を軸に、武器のツーシームもさえた。7回は細川、石川昂、宇佐見の主軸を、わずか7球で全て二ゴロ。3奪三振ながら、抜群の制球と巧みな投球術で打たせて取り、二塁すら踏ませなかった。

 負けられない戦い。本拠地最終戦に集まったファンなら誰もが理解していた。9月29日の阪神戦で2年連続のCS進出決定も、チームの目標は2位での同本拠地開催。この日勝っても、同時刻開始の阪神戦で広島が引き分け以上の結果を残せば、チームは3位が確定してしまう。それでも、大貫の快投が野球の神様を動かしたのか、最終戦セレモニー終了直後に「広島敗れる」の朗報が舞い込んだ。

 三浦監督は、広島がまだ試合中に始まったセレモニーで「2位の目標にあと1試合残しています。必ず勝ってここ(横浜)でCSをやる」と声を張り上げた。広島が勝利なら台無しだったスピーチ。思いはつながり、4日の巨人戦(東京ドーム)に勝てば、本拠地でCSファーストS開催となる2位が決まる。

 大貫は昨季チーム最多タイ11勝も、今季は不調続きでやっと5勝目。それでも9月18日の阪神戦以降、21回1/3を連続無失点とようやくギアを上げ、東、今永に続く3人目の男としてCSの切り札に名乗りを上げた。「CSでも今日みたいな投球をしたい。しっかり準備して最高のパフォーマンスを」。1メートル81、73キロの細身の体から発したマダックス右腕の言葉は今季一番の力強さがあった。(大木 穂高)

 ≪4・30中日戦のDeNA・東以来今季2人目≫100球未満の完封(マダックス)は4月30日中日戦の東(D)以来今季2人目。プロ初完封がマダックスは21年5月16日オリックス戦の早川(楽=98球)以来で、DeNAでは12年9月7日広島戦の国吉(92球=現ロッテ)以来11年ぶりだ。

 ≪4日の巨人戦で勝てばで2位 引き分け以下なら3位≫4日の巨人戦に勝てばDeNAが2位。引き分けの場合、74勝65敗4分けの勝率・532で両チームが並ぶ。セ・リーグは同率の際は(1)勝利数(2)直接対決成績(3)リーグ内対戦勝率(125試合)(4)前年度順位の順で順位を決める。両軍は勝ち数も同じで、今季は広島がDeNAに14勝10敗1分けと勝ち越したため、広島が2位に。DeNAは引き分け以下で3位となる。

 ≪「DeNA」では最多74勝≫DeNAがシーズン74勝以上を記録するのは、大洋時代の64年に80勝(2位)、横浜時代の98年に79勝(優勝)を挙げて以来25年ぶり3度目。球団名がDeNAとなった12年以降では17年と昨年の73勝を抜く最多勝利になった。

 ▼DeNA・大田(出場登録抹消の佐野に代わり3番で3安打2打点)味方がチャンスメークしてくれて、流れに乗れた。とにかく食らいついた。

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