阪神・岩崎 ヒヤヒヤの逃げ切り勝ちに珍しくガッツポーズ「チームのおかげ」10年目初の最多セーブ確定

2023年10月02日 05:15

野球

阪神・岩崎 ヒヤヒヤの逃げ切り勝ちに珍しくガッツポーズ「チームのおかげ」10年目初の最多セーブ確定
<広・神>35セーブ目を挙げてガッツポーズの岩崎(撮影・北條 貴史) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神6-5広島 ( 2023年10月1日    マツダ )】 岩崎が出した小さなガッツポーズは、自身の「勲章」にではなく、もちろんチームの勝利に対してだった。
 「(珍しいガッツポーズは)勝ったんで」

 3点優勢の9回に登板も1点差に詰め寄られた。引き分け以上で2位確定の広島の執念にのみ込まれそうになりながらも、最後は2死一塁で小園を直球で空振り三振。左拳を振り上げ、ナインと喜びを分かち合った。

 「相手も必死にくるところで勝ちで締められたことに価値がある」。追いすがってくる相手をギリギリのところでねじ伏せたことに意味を見いだした。

 今季35セーブ目を挙げて33セーブで2位のヤクルト・田口に抜かれる可能性がなくなり「最多セーブ」のタイトルが確定。球団の日本人では11年の藤川球児以来の栄誉だ。個人タイトルは10年目で初めて。「どうなんでしょうね…意外と冷静ですけど」と苦笑いも「自分一人ではできないので本当にチームのおかげ」と同僚への感謝だけは忘れなかった。

 グラウンドでは守護神として幾度となく勝利をたぐり寄せ、マウンドを降りればブルペンを支えるリーダーとしてフル回転してきた一年。そんな苦労が結実した9月14日の18年ぶりのリーグ優勝は「胴上げ投手」として最高の瞬間を味わった。それでも、一夜明けた15日、口にしたのは2週間前に登板した試合での反省だった。

 「手を出したのは大反省。当たり所が悪かったらどうなってたか分からない。ここからは気を抜いてのケガとか、そういうのは絶対ダメですね」

 9月2日のヤクルト戦(神宮)でライナー性の打球に反応し、とっさに左手を出してしまい親指をかすった。幸い大事には至らずも冷静になってチームにおける自身の立ち位置やポジションの大きさを考え、猛省した。

 見据えるのは“本当のアレ”への戦い。日本一の瞬間まで腕を振り続けるのが使命になる。(遠藤 礼)

 ○…岩崎(神)が今季35セーブ目を挙げ、初タイトルとなる最多セーブを確定させた。球団左腕では1977年山本和行以来46年ぶり2人目で、表彰対象期間(1974、75年と2005年以降)では岩崎が初めて。1976~2004年にセーブポイント(救援勝利+セーブ)が表彰対象だった「最優秀救援投手」は、1982、84年に山本和行、85年に中西清起が受賞している。

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