エンゼルス・大谷が球団MVP 術後初ナマ姿で見えた手術痕 左前腕の腱移植か…皮下出血で紫色に変色

2023年10月02日 02:30

野球

エンゼルス・大谷が球団MVP 術後初ナマ姿で見えた手術痕 左前腕の腱移植か…皮下出血で紫色に変色
大谷の左手首から前腕にかけて腱を移植した手術痕のようなものが見られる(撮影・柳原 直之) Photo By スポニチ
 13日ぶりの登場だ。エンゼルスの大谷翔平投手(29)が30日(日本時間1日)、今季球団MVPなどを表彰する本拠地でのセレモニーに参加。9月19日の右肘手術後初めての公の場で、同17日以来の「ナマ大谷」にファンは総立ちで大歓声を送った。ア・リーグトップの44本塁打は、1日(同2日)のレギュラーシーズン最終戦を前に2位と5本差。日本選手初の本塁打王は確定的となった。
 左腕だった。赤い長袖パーカ姿の大谷が掲げた、3年連続の球団MVPのトロフィー。ギプスで固定された右腕は曲がったままでも、笑顔はいつもと変わらなかった。

 アスレチックス戦開始16分前の午後5時51分。アナウンスで名前が呼ばれ、三塁ベンチから飛び出した。最後にベンチ入りした17日以来13日ぶり、19日の右肘手術後初めての公の場で、大歓声と拍手に迎えられた。表彰式ではペリー・ミナシアンGMからトロフィーを受け取り、関係者と左手でグータッチを交わすなど、リラックスした表情。だが、表彰式の約1時間前、球場入りした際には2度目の右肘手術の痛々しい姿があった。

 午後4時37分、水原一平通訳が運転する車で本拠に到着。スタッフが運転するカートに乗り換えたTシャツ姿の右腕は、ギプスで固定され包帯が巻かれていた。注目はコーヒーカップを手にしていた左腕。左前腕の腱を移植した手術痕らしきものや、紫色に変色した皮下出血の痕があった。18年の右肘じん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)では、右手首の腱を移植したが、今後右肘を支えるための生々しい左腕の傷痕だった。

 試合をベンチで観戦した後の取材対応はなし。フィル・ネビン監督は「一日中笑顔だった。元気そうだったし、チームメートと会えてうれしそうだった」と話した。7回に14号2ランを放ったオハピーは「9回の打席前に“2本目を打って”と言ってきた」と変わらない大谷の姿を明かした。今季最終戦となる1日(日本時間2日)のア軍戦に姿を見せるかは不透明。だが、44本塁打での日本選手初の本塁打王は確定的となった。レンジャーズ・ガルシア、ヤンキース・ジャッジらライバルは不発で、2位に5本差のまま残り1試合。日本選手の主要打撃タイトル獲得は、04年に2度目の首位打者となったイチロー以来19年ぶり2人目となる。21年に続く2度目のア・リーグMVPも確実視されるが、パワーで世界のトップに立つ本塁打キングは、歴史的快挙になる。

 オフにFAとなる大谷。エ軍での雄姿は、この日が最後になる可能性もある。一方で、傷だらけの両腕での初登場は再出発の第一歩でもあった。(柳原 直之)

 ≪「ホームラン」兜 2万5000人に配布≫エンゼルスタジアムではこの日、カタカナで「ホームラン」と書かれた兜(かぶと)を模したかぶり物が、先着2万5000人に配布された。今季、ホームランセレブレーションで話題となった兜。地元中継局「バリースポーツ・ウエスト」のエリカ・ウエストン・リポーターも、かぶり物をかぶって中継に登場した。

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