伊藤惇夫氏 自民裏金39人処分「85人がキックバックか中抜き…厳密にいうと全員が政治資金規正法違反」

2024年04月05日 15:06

芸能

伊藤惇夫氏 自民裏金39人処分「85人がキックバックか中抜き…厳密にいうと全員が政治資金規正法違反」
東京・赤坂のTBS社屋 Photo By スポニチ
 政治アナリストの伊藤惇夫氏が5日、TBS「ひるおび!」(月~金曜前10・25)に出演。自民党が4日、派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り、関係議員ら39人の処分を決めたことに言及した。
 安倍派の衆院側、参院側でトップだった塩谷立元文部科学相(衆院静岡2区、不記載額234万円)、世耕弘成前参院幹事長(和歌山選挙区、同1542万円)を離党勧告とし、同派幹部を務めた下村博文元政調会長(衆院東京11区、不記載額476万円)、西村康稔前経済産業相(衆院兵庫9区、同100万円)に党員資格停止1年、高木毅前国対委員長(衆院福井2区、同1019万円)に同6カ月を科した。二階派事務総長の武田良太元総務相(衆院福岡11区、同1926万円)は党役職停止1年とした。

 安倍派「5人組」の松野博一前官房長官(衆院千葉3区、同1051万円)、萩生田光一前政調会長(衆院東京24区、同2728万円)は党役職停止1年とした。二階派幹部では、事務総長経験者で不記載が1千万円以上の林幹雄元経産相(衆院千葉10区、同1608万円)、平沢勝栄両(衆院東京17区、同1817万円)が党役職停止1年の処分となった。岸田文雄首相と二階派領袖の二階俊博元幹事長(衆院和歌山3区、同3526万円)は処分対象に含まなかった。

 岸田首相は記者団に、安倍派に影響力を持つ森喜朗元首相に自ら電話で直接聞き取ったと明かし「裏金づくりへの関与は確認できなかった」と述べた。安倍派幹部の処分に関し「長年の慣行を是正することなく結果的に放置してきた幹部の責任を重く見た」と強調。党処分は8段階で除名が最も重く、離党勧告、党員資格停止と続く。14日から効力が発生する。
 
 派閥幹部以外では、不記載額2千万円以上の議員4人に党役職停止1年を、1千万円以上~2千万円未満の8人に同6カ月を科した。500万円以上~1千万円未満の議員ら17人には戒告を適用した。500万円未満の45人について茂木敏充幹事長は「早急に厳重注意を行いたい」と述べた。

 伊藤氏は「全体の処分で僕が非常に疑問だと思っているのが、85人の方がキックバック、あるいは中抜きをやっていた。今回処分されたのは39人。そのうち戒告が17人。それ以外の人は処分を受けていないんですが、厳密にいうと全員が政治資金規正法に違反している」と指摘。そのうえで「では、金額が低かったら法律に違反しても問題ないのかという話になっちゃうし、金額で区切るというけれども、金額が多かろうが少なかろうが、むしろ少ない方が悪質なケースだってあるわけですよ」と言い、「例えば、大きく分けるとキックバックと中抜きがあるんですけれども、中抜きの方が悪質だという見方もある。だから、金額で区切るのは仕方がないことかも知れないですけれども、それで納得するのかなと思うとちょっと疑問なんですよね」と自身の見解を述べた。

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