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MBS・福本晋悟アナ 災害・防災研究を報道に生かす“二刀流”「亡くなる人1人でも少なく」 

2022年03月09日 05:30

芸能

MBS・福本晋悟アナ 災害・防災研究を報道に生かす“二刀流”「亡くなる人1人でも少なく」 
福本晋悟アナウンサーの自宅本棚には災害関連の書籍がズラリ  Photo By 提供写真
 仕事の後、研究論文を読み終え、風呂上がりに飲むハイボールは「最高に美味しい」と言うのがMBS・福本晋悟アナウンサー(36)だ。業務と平行して災害・防災の研究に没頭する毎日。“二刀流”にどっぷりはまっている。
 社会科教師を志望していたが、大学3年の春頃に「言葉で伝える仕事を」と放送局を目指した。同大卒業後の09年に東海ラジオに入社しアナウンサーに。社会人1年目、報道の意義や責務を学ぶうちに地域住民・リスナーに貢献できる災害・防災報道に興味を持ち始めた。「地震発生直後などの災害初動特別番組で適切な情報発信することが、アナウンサーの最大の責務」と勉強、研究を始めた。

 11年2月にMBSへ移籍。その6週間後、勤務中に東日本大震災に遭遇した。転籍直後だったことで、裏方業務に追われ、入社以来勉強、研究してきたスキルが発揮できず、「悔しさもありました」という。

 13年4月、最大震度6弱の淡路島地震発生の際には泊まり勤務でテレビの特番を担当。より一層、災害報道の研究に勤しむようになった。被災地を訪れ、インタビューやアンケート調査。仕事をしながら18年4月から2年間、関大の大学院で学び、修士号を取得した。21年4月、日本災害情報学会の若手研究発表大会で「若手発表奨励賞」を受賞した。

 30年以内に70%の確率で発生すると予測されている南海トラフ地震には「大阪にも津波は来ます。就寝中は無防備だからその備えを」と訴える。「亡くなる人、悲しむ人が一人でも少なくなるように」と災害報道、研究に力を注ぐつもりだ。(古野 公喜)

 ◇福本 晋悟(ふくもと・しんご)1985年(昭60)9月4日生まれ、滋賀県大津市出身の36歳。2009年に同大から東海ラジオへ。11年2月に毎日放送へ移籍。「人と防災未来センター」特別研究調査員としても活動。

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