元日本代表・篠山竜青 フィンランド戦は相手の裏かく攻撃継続を 守備の終わり方も大切に

2023年08月27日 04:42

バスケット

元日本代表・篠山竜青 フィンランド戦は相手の裏かく攻撃継続を 守備の終わり方も大切に
ドイツ戦で世界デビューを果たした河村(右)(AP) Photo By AP
 【バスケットボール男子W杯1次L ( 2023年8月26日 )】 【元日本代表・篠山竜青 ここがポイント】バスケットW杯1次リーグE組の日本代表(世界ランク36位)はドイツ(同11位)に63―81で完敗した初戦から一夜明け、沖縄市内で練習を行った。アジア最上位になれば来夏のパリ五輪切符を得る重要な戦い。27日の第2戦でフィンランド(同24位)と対戦する。過去のW杯で欧州勢には11戦全敗。前回19年中国大会で主将を務めた元日本代表のポイントガード篠山竜青(35=川崎)がドイツ戦を振り返り、フィンランド撃破のポイントを語った。
 日本はドイツ戦の前半はいつもは入るようなシュートが入らなかったり、少し硬かった。後半は守備が機能して相手のターンオーバーを誘う場面もあり、いいプレーがたくさん出た。ホーバス監督がやろうとしている形は見えた試合。ポジティブな要素も多かった。

 日本は分析され、簡単に3点シュートを打たせてもらえなかった。いい攻撃ができたのは、相手の裏をかいてペイントエリア(フリースローラインとフリースローレーンに区切られた部分)に攻め込めた時間帯。重圧に負けずにドライブすれば相手も収縮する。3点シュートの確率を上げるためにも重要なアクションになる。

 フィンランド戦も3点シュートが最大のポイントになる。成功率アップには守備の終わり方も大切。いい形でボールを奪い攻撃に入ればマークのズレはできやすい。ディフェンスリバウンドを取れればスムーズに攻撃に移れて、コートを広く使う日本の形がつくれる。逆に得点されて相手が自陣に戻り、ハーフコートでがっぷり四つに組むと厳しい。

 相手エースのマルッカネンは特別な選手。完全に抑えるのは難しいので、何をやらせて、何をやらせないかをチームで統一する必要がある。例えば、ある程度ドライブは許しても、3点シュートは絶対に打たせない、とか。ファウルの使い方や、ホーバス監督もよく口にするヒットファーストも重要。体をぶつけて相手が嫌がる展開に持ち込みたい。

 ドイツ戦は渡辺選手が引っ張っていたが、若手もガシガシ戦う姿勢を見せてほしい。富永選手はもう少し長い時間プレーさせてもよかったというのが正直な感想。相手は想定以上にフェースガード(密着マーク)気味にきたが、その分、敵を引きつけていた。彼がたくさん決めるのが理想だが“引力”を使って数的優位をつくる形が出れば面白い。

 河村選手は数試合ぶりの途中出場でゲームに入るのに時間がかかった。顔もこわばっていたし、もう少し偉そうにプレーしてもいい。チームとしてやろうとしていることは間違っていない。ミスを恐れずに勇気を持って、挑戦者の気持ちを忘れずに楽しんでほしい。(19年W杯日本代表主将)

 ◇篠山 竜青(しのやま・りゅうせい)1988年(昭63)7月20日生まれ、神奈川県出身の35歳。北陸高、日大を経て、11年に東芝(現川崎)に加入した。日本代表には16年に初選出され、19年W杯中国大会は主将として、アジア予選からチームをけん引。21年の東京五輪は出場権獲得に貢献したが、本番直前に代表から落選した。永遠のライバルは股関節(硬いから)。ポジションはポイントガード。左利き。1メートル78、75キロ。血液型A。

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