【世界陸上】田中希実 5000mで激走8位入賞に涙「ワクワクしながら走れた」日本勢26年ぶり快挙

2023年08月27日 04:05

陸上

【世界陸上】田中希実 5000mで激走8位入賞に涙「ワクワクしながら走れた」日本勢26年ぶり快挙
こん身の走りで女子5000メートルで8位入賞を果たした田中希実(左)(ロイター)
 【陸上・世界選手権第8日 ( 2023年8月26日    ハンガリー・ブダペスト )】 女子5000メートル決勝で、田中希実(23=ニューバランス)が、14分58秒99で8位に入り、同種目では97年アテネ大会で8位の弘山晴美以来、26年ぶりの入賞となった。
 先頭集団を形成するアフリカ勢に対し、終始やや後方からついていった田中。ラスト1周での勝負となってもスピードが落ちず、ゴールが近づくにつれてペースが上がり、8位入賞に届いた。

 入賞した田中は「ラスト1周まで食らいついて行けた。自分にワクワクしながら最後まで走り抜けられた」と自己分析。昨年の米オレゴンでの世界陸上で惨敗し、当初は怒りしかなかったが、周囲の支えを感じ取り「怒りだけじゃなくて自分自身への許しが必要と、この大会で初めて気が付いた」と精神的に成長した。「私一人ではここまで来られなかった。感謝の気持ちでいっぱい」と涙ぐみながら、自ら快挙を称えた。

 21年東京五輪の1500メートルで8位に入賞しても「世界的には、たまたま東京で決勝に残れた選手の位置付け」と立ち位置を確認。「本当の世界のレベルの選手に認めてもらえるように、世界の仲間入りするために重要な大会」と位置付けたブダペストで、最後の力を振り絞った。

 1500メートルの準決勝敗退後、父・健智コーチと話し合いの場を持ち、チーム解散まで考えた。それでも、今の自分を信じてくれた。「力の借り方が自分自身、下手。誰のことも傷つける言動をしてしまう。それでも一緒に苦しみ抜いてくださった方がいたことでスタートラインに立てた」。5000メートル予選で従来の記録を約15秒も上回る14分37秒98のスーパー日本新をマーク。この種目で3大会連続となる決勝を最高の状態で迎え、世界トップに果敢に挑んだ。

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