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“名手”市原弘大の即効レッスン ⑨グリーン周りのアプローチ

2024年08月09日 12:00

ゴルフ

“名手”市原弘大の即効レッスン ⑨グリーン周りのアプローチ
クラブフェースの真ん中ではなく、トウ寄りでボールをヒットする Photo By スポニチ
 グリーン周りのアプローチを成功できるか否かでスコアは大きく変わります。市原弘大プロによれば、距離感が合わない人は、ダフリやトップを恐れるあまり、クラブヘッドをボールに当てることに気持ちが集中し過ぎるからだと言います。具体的にどこへボールを落とし、どれぐらい転がるのかをイメージすることを優先すると、距離感が合うとのこと。ぜひ参考にしてみましょう。
 ツアープロとアベレージゴルファーを比べた場合、ショットよりもショートゲームに大きな差が表われます。よほど難しいライは別として、グリーン周りからのアプローチを行う場合、ツアープロはかなりの確率で1パット圏内に寄せてきます。一方、アベレージゴルファーはピンに寄らないどころか、ダフリやトップなどのミスが出て、グリーンに乗らないことすらあります。

 その原因は、両者のアプローチに対する向きあい方にあります。ツアープロは、ボールがグリーンに落ちてからどのような転がりをするのかイメージし、最適な場所にボールを落とすことを第一に考えます。

 ところが、アベレージゴルファーはミスが気になるあまり、ボールにクラブヘッドをいかにコンタクトさせるかに意識が集中します。これでは、距離感を出せなくて当たり前でしょう。

 まずは、ミスをするかもしれないという不安を取り除くことが先決です。お勧めしたいのは、クラブを短く持ち、ヒールを少し浮かせて構えたら、トウ寄りでボールをヒットするアプローチです。

 ショットと違い、アプローチではクラブフェースの真ん中でボールをとらえる必要はありません。むしろ、ショットと同じように、ソール全体を地面に着けて構えると、ヒールからヘッドが着地した際、フェースが返ってしまい、ダフりや引っかけの原因になります。

 ヒールを浮かせて構えておけば、それだけ接地面積が狭くなり、芝の抵抗を受けにくくなります。多少ボールの手前にヘッドを下ろしても、そのままスーッとヘッドが滑るので、ダフりにもなりません。ダフり、トップの心配がなくなった分、距離感に集中できます。自分がボールを落としたい距離に応じて、振り幅を調整しましょう。

 使用クラブはPWかAW。ボールを転がしたいので、アドレスではボールを右足爪先の前くらいに置き、ハンドファーストに構えます。ロフトは立ちますが、元々ロフトの大きなクラブを使用しているので、多少は上がります。ただし、バンカーを超えるほどは上がらないので、それ以外の状況で採用しましょう。スタンスは狭めです。広いとダフりやすくなります。

 テイクバックではヘッドを真っすぐか、ややインサイドに上げます。余計な回転をかけたくないので、アウトサイドには上げないように。手だけで操作しようとせず、体の回転でクラブを上げて下ろしましょう。特に、インパクト以降はしっかり腰を回していくと、芝の抵抗に負けずに打てます。手だけでクラブを振ると、芝の抵抗を受けて飛距離が落ちるので要注意。あくまでもボールを打つのではなく、落下地点までボールを運ぶイメージを持ちましょう。

(取材協力=千葉・北谷津ゴルフガーデン)

 ◇市原 弘大(いちはら・こうだい)1982年(昭57)5月29日生まれ、東京都出身の42歳。3歳からゴルフを始め、埼玉平成高時代には日本ジュニア優勝。01年にプロ転向し18年ツアー選手権森ビル杯でツアー初優勝。同年ダンロップ・フェニックスで2勝目を挙げている。1メートル71、78キロ。

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