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マイル侍、5大会ぶり決勝進出「少しでも準備するために」勇気ある撤退からの日本新

2024年08月09日 20:36

陸上

マイル侍、5大会ぶり決勝進出「少しでも準備するために」勇気ある撤退からの日本新
男子1600メートルリレー予選を終えた(左から)佐藤拳、佐藤風、川端の日本チーム(ロイター)
 【パリ五輪第15日 陸上 ( 2024年8月9日    フランス競技場 )】 男子1600メートルリレー予選が行われ、日本(中島、川端、佐藤風、佐藤拳)は2分59秒48の日本記録をマークし、1組4着で04年アテネ大会以来の決勝進出を決めた。着順での突破はならなかったが、タイムで拾われた。10日の決勝では初のメダル獲得を目指す。
 勇気ある撤退があった。4日の400メートル予選で佐藤拳、佐藤風、中島は調子が上がりきらず、今大会から採用された敗者復活戦へ回ることになった。だが、会場や選手村でマイルに向けての話し合いが行われた。選手、スタッフ、各所属のコーチたちとさまざまな議論が行われ、最後は思いが合致し、全員が棄権する決断を下した。

 主将である佐藤拳が「とにかくメダルがほしい」と言い、最も早く棄権を決めた。その思いをメンバーに伝えると「何を今更わかってるぞ、と。当たり前じゃないっすか、と言われました」と佐藤拳。全員がリレーのためだけに準備し、決勝にたどり着いた。

 アテネ五輪では400、1600メートルリレーともに4位。その後、「リレー侍」が躍進を遂げる一方で「マイル侍」は停滞した。アンカーを担った佐藤拳は「走ったのは4人だけど、何十、何百の400メートル選手が背中を押してくれて、ようやく決勝にたどり着けた。本当に良かった」と声を震わせた。日本400メートルの総力が結集されての日本新記録だった。

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