オリ山本由伸 メジャー8球団の視線浴びながら多彩な球種で13K 今季初完投でリーグ単独トップ8勝目

2023年07月09日 05:00

野球

オリ山本由伸 メジャー8球団の視線浴びながら多彩な球種で13K 今季初完投でリーグ単独トップ8勝目
<オ・西> 花火の上がるグラウンドでキャッチボールする山本由伸(撮影・須田 麻祐子) Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   オリックス5ー1西武 ( 2023年7月8日    ほっと神戸 )】 最後の力を振り絞った。4点優勢の9回2死一塁、マキノンを内角のフォークで空振り三振に仕留めるとオリックス・山本はふうっと息を吐き、静かにほほ笑んだ。ジメジメと蒸し暑く、風も強い神戸のマウンドで今季最多125球の熱投。被安打5で今季初完投を飾り、今季初めてリーグ単独トップに立つ8勝目を挙げた。
 「前半から点取ってもらっていたので後は思い切って腕を振った。調子は良かったので最初からずっと最後を目指して投げていた」

 カブス、レンジャーズ、ヤンキース、レッドソックス、アスレチックスなどメジャー8球団が視察。早ければ今オフにメジャー挑戦する可能性がある中、最速156キロの直球を主体にカーブ、フォーク、カットボール、シュートと多彩な変化球を駆使して今季最多13三振を奪った。7回で毎回三振が途切れた後、8回は古市、金子、外崎を3者連続三振に仕留めた。

 「変化球はいろんな人に相談して、改善した。フォークがよくなったし、カットボールもどんどん状態が上がっているし、直球もよかった。いろいろかみ合った」

 昨季まで2年連続投手4冠。今季もシーズン半ばを過ぎ、奪三振94、防御率1・79でもロッテ・佐々木朗に次ぐリーグ2位に浮上した。11度目の投げ合いで白星の数で後れを取る西武・高橋にも一つ借りを返した。

 2連敗で止め、首位ソフトバンクには勝率2厘差に肉薄。中嶋監督も「9回で切ろうと思ったが、本人がいくと言ってくれたので。本当に(調子が)上がってきているなと思う」とたたえた。夏場以降に強さが増し、リーグ連覇した過去2年は7月以降に2敗(18勝)しかしていない。7回終了後には、まだ明るさが残る夜空に景気よく花火が上がった。神戸を彩る夏の風物詩とともに“由伸の季節”が到来した。(中澤 智晴)

おすすめテーマ

2023年07月09日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム