「野球をもっと勉強せなあかんわな」阪神・岡田監督激怒 ノイジー還ったと思ったら先に大山三塁憤死

2023年07月09日 05:15

野球

「野球をもっと勉強せなあかんわな」阪神・岡田監督激怒 ノイジー還ったと思ったら先に大山三塁憤死
<神・ヤ>6回、ベンチで険しい表情を見せる岡田監督(撮影・後藤 正志) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神2ー3ヤクルト ( 2023年7月8日    甲子園 )】 阪神は8日のヤクルト戦で走塁ミスが響いて2連敗に沈んだ。6回1死二、三塁からの中飛で三塁走者が生還する寸前にタッチアップで三塁を狙った二塁走者・大山悠輔内野手(28)が憤死。勝ち越し犠飛が幻になり、岡田彰布監督(65)は厳しく断じた。2位・DeNA、3位・広島がそろって敗れたのは救いでも、最大「18」あった貯金が5月20日以来の「10」まで目減りした。
 あまりに痛い判断ミスだ。6回、同点に追い付き、なお1死二、三塁の好機。ミエセスの中飛は犠飛に十分な飛距離だった。誰もが確信した勝ち越し。二塁走者の大山がタッチアップで三塁を狙ったことがあだになった。中堅・並木から二塁・三ツ俣へのよどみない中継によって、三塁走者のノイジーが本塁を踏むよりわずかに先に三塁で憤死。岡田監督のリクエストでも判定は覆らなかった。

 「もう前の試合から走塁ミスばっかりやろ。なあ?考えられへんけどなあ」

 得点が幻になった「併殺」を吐き捨てるように振り返った。6日の広島戦では一塁走者のノイジーが本塁憤死。スライディングをしなかったことに加え、3点を追う状況を考慮して止めなかった藤本三塁コーチの判断にも疑問を呈していた。今回は途中で制止しても間に合わず「なんで止めへんのやろ、三塁コーチャーも」と再び残念がった。

 ノイジーは全力で走って本塁を踏んだように見えたが、ベンチからの視点は違った。「(次打者の)梅野も(得点を確信して)手を上げとったなあ。あれでノイジーも(スピードを)緩めたやろ」。思い出されるのは5月18日の中日戦。8回2死一、二塁、村松の左翼線への打球で、二塁走者の石川昂が生還を確信して本塁前で減速。ノイジーが一塁走者の細川を三塁で刺し、得点を許さなかった。

 生還よりも先に3アウト目が成立する「タイムプレー」が今季は目立つ。「何回目か知ってるか?3回目よ」と報道陣に水を向けた。うちの一つは自分たちで成立させていただけに「野球をもっと見て、もっと勉強せなあかんわな。同じミスばっかりするやろ」と嘆いた。

 常に全力疾走を欠かさず、積極的な姿勢で貢献してきた大山は「自分のミス。あれでチームの流れを止めてしまった。もっと冷静に判断すべきだった」と責任を背負い込んだ。直後に決勝点を奪われ、5月14日以来4度目の猛打賞もかすんだ。一つの走塁ミスがクローズアップされるのも打線が不振ゆえ。7月6試合で1試合平均1・7得点とバットが湿りっぱなしだ。猛虎の底力が試されている。(倉世古 洋平)

 ○…岡田監督は2点を追う9回に仕掛けた。無死一、二塁で木浪に代えて渡辺諒を投入。「バントはない」と耳打ちして送り出し、遊ゴロ併殺打に終わった。まずは同点狙いの送りバントを選ばなかったことを「勝負をかけたんやからしゃあないやん。ゲッツーが嫌やったらバントさすよ。もう勝ちきる(展開)やん」と意図を説明。9回だけで代打3人、代走2人を送った反撃は1点届かなかった。

 ○…阪神は6月30日の巨人戦から3カード連続の初戦黒星。降雨中止明けの試合は今季は1勝5敗と分が悪い。4位の巨人が勝ち、首位・阪神とは3.5ゲーム差。今季のセ・リーグで首位から4位が3.5ゲーム差以内は4月27日の3.5ゲーム以来72日ぶり。前回は(1)DeNA(2ゲーム)(2)阪神(0.5ゲーム)(3)広島(1ゲーム)(4)ヤクルトだった。

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