大阪桐蔭が5回戦進出 今夏初登板の左腕・前田悠伍に12球団スカウト賛辞

2023年07月25日 04:55

野球

大阪桐蔭が5回戦進出 今夏初登板の左腕・前田悠伍に12球団スカウト賛辞
<東海大大阪仰星・大阪桐蔭>先発し6回2失点の大阪桐蔭・前田(撮影・亀井 直樹) Photo By スポニチ
 【第105回全国高校野球選手権大阪大会 4回戦   大阪桐蔭10―2東海大大阪仰星 ( 2023年7月24日    南港中央 )】 第105回全国高校野球選手権(8月6日開幕、甲子園)の出場校を決める地方大会が24日に各地で開催された。大阪大会では、大阪桐蔭が東海大大阪仰星を10―2と8回コールドで下して5回戦進出。今秋ドラフト1位候補に挙がる最速148キロ左腕・前田悠伍投手(3年)が初登板初先発し、今春選抜以来の公式戦で6回4安打2失点と上々のスタートを切った。
 世代No・1左腕が進化して帰ってきた。大阪桐蔭・前田が今春選抜準決勝の報徳学園戦以来、115日ぶりの公式戦マウンドに立った。「やっぱり楽しかった。いい緊張感で投げられました」。ソロ2本を浴びたものの、6回96球を投げて4安打2失点にまとめた。

 「本塁打は、甘いところに投げた自分の力不足。ただ、それ以外はイメージに近い球を投げられた」

 春からの成長は、球威が物語っていた。「今日は丁寧に投げた。今は8割ぐらい(の状態)です」と、目いっぱい腕を振ったわけではない。それでもNPBスカウトのスピードガンでは自己最速148キロに迫る146キロ。計4奪三振のうち3つは直球で奪った。「しっかりと投げられた球には強さがあったと思います」と変化球を駆使するだけでなく、直球で押し込む新スタイルも身につけつつある。

 直球の力強さを求めてきた。春季大会では選手登録を外れて、個別練習に励んできた。最大のテーマが下半身強化。大阪桐蔭ナインは小さめのユニホームをタイトに着こなすのが定番だが、ズボンのサイズはSSからSにアップした。「トレーニングを積んで、バテることもなくなった」。一回り大きくなった下半身が投球の力強さに直結している。

 公式戦登板を待ち望んでいたNPB全12球団のスカウトが球場に勢ぞろい。広島の鞘師智也スカウトは「投球センスは、左のマエケン(前田健太=ツインズ)みたい」と自身の元同僚に重ね合わせ、オリックスの谷口悦司スカウトは「下半身が大きくなったことは見れば分かる。うちの宮城みたいになれる可能性を秘めている」と評した。両投手と同じくドラフト1位級の素材。「状態はまだ上がる。悔いのないように、一球一球に魂を込めて投げます」。夏の主役候補は、甲子園を懸けた戦いを通して、まだまだ伸びる。(河合 洋介)

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