【虎番リポート】右肋骨骨折からわずか3週間 阪神・近本早期復活のワケ 個人トレーナー仲林氏が明かす

2023年07月25日 05:15

野球

【虎番リポート】右肋骨骨折からわずか3週間 阪神・近本早期復活のワケ 個人トレーナー仲林氏が明かす
右肋骨を骨折した近本(右)の状態をチェックする仲林久善トレーナー(提供写真) Photo By 提供写真
 【虎番リポート】阪神・近本は、右肋骨骨折から復帰2戦目となった23日のヤクルト戦で盗塁あり、フェンス際のジャンピングキャッチありと躍動した。2日の巨人戦での死球を発端とした災難から3週間。復活への道のりは、個人トレーナーを務める仲林久善氏とともにあった。
 「2日の夜にチーム宿舎から電話してきてくれて。そのときに話して“これが痛い、あれが痛い”とか“こう向いてどう?ああ向いてどう?”とか、いろいろ問診したら“確実に折れているな”と」

 近本は翌3日に兵庫県内の病院で検査を受け、4日に球団から「右肋骨骨折」が発表された。5日以降は鳴尾浜でのリハビリに加え、仲林氏ともオンラインで連日、問診を重ねた。動きのチェックに加え、体の内側からも早期治癒へ向け意見交換した。「食事もしっかり徹底している選手なので、今ならどんな食事をしたらいいのか、などですね」。2人が特に気を使ったのが就寝時だ。仲林氏も「一番大事」と語った、その理由とは――。

 「寝ている時に、例えば寝返りを打って(再発して)“あーっ”というのが肋骨の場合はよくある。だから、必ず抱き枕を1つ用意して、それを抱いて寝るよう伝えました」

 就寝時、人は誰しも無意識。寝返りが原因で思わぬ方向に患部をひねり、仮骨の形成がリセットされたり、骨膜が破れたりすることもあるという。そこで仲林氏が近本に贈ったのがビーズクッション「MOGU」=写真。体圧を分散し、首や肩の負担も軽減できる逸品だ。細心の注意を払った日々の献身のかいあって、2週間ほどで痛みも消えた。球宴休み中に仲林氏も最終チェックを終え、近本は無事、戦場へと戻った。

 「今はほぼ、骨はくっついている。後は骨の周りの固まっている筋肉に動きを出して、血流を良くしていく」

 「3週間」は、プロ野球選手では「ちょっと早いかな」という時間だそうだ。だが球団も含め、最も大事にしたのが「近本の主観」。周囲の手厚いサポートもさることながら、「一日も早く1軍へ」という本人の強い意志が、後半戦開幕での戦列復帰につながった。(八木 勇磨)

 ○…近本は復帰後2試合続けて無安打。6月30日の巨人戦で初回先頭打者本塁打を放って以降、自己ワーストの23打席連続無安打と長いトンネルの中にいる。きょう25日からの巨人、広島6連戦に向け、「(注意することは)う~ん、分からん!ヒットだけです」と語る一方、岡田監督は「(状態は)そんな悪ないやろ。1本出たらだいぶ違う」と信頼を口にした。

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