ソフトB、悪夢の12連敗…あと1死からオスナがサヨナラ2ラン被弾 藤本監督「前を向いて」

2023年07月25日 07:10

野球

ソフトB、悪夢の12連敗…あと1死からオスナがサヨナラ2ラン被弾 藤本監督「前を向いて」
<ロ・ソ>12連敗となりがっくり引き揚げるソフトバンクナインと藤本監督(中央)(撮影・光山 貴大) Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   ソフトバンク1―2ロッテ ( 2023年7月24日    ZOZOマリン )】 どん底の下に底があった――。ソフトバンクは1点リードで絶対守護神ロベルト・オスナ投手(28)につないだが、9回2死一塁から代打・角中勝也外野手(36)に逆転サヨナラ2ランを浴びた。1969年に15連敗して以来54年ぶり12連敗。選手たちは前夜、緊急決起集会を行い、王貞治球団会長(83)も急きょ、駆けつけ、初回に4番・中村晃外野手(33)が、難敵のロッテ・佐々木朗希投手(21)から先制点をもぎ取った。それでも抜けられない長いトンネルがあった。
 勝負の世界はこれほどまでに酷で厳しいのか。藤本監督は「ここまでオスナは失敗なく来ていたけど。オスナで失敗したら仕方ないけど、連敗中のことやから」と試合後、声を絞り出した。あと1死で歴史的な連敗から脱出できたはずが、つかみかけていた勝利は寸前でこぼれ落ちた。

 1点リードの9回に抑えのオスナが打ち込まれた。2死一塁から代打・角中にサヨナラ2ランを被弾。高めに投じた152キロ直球を右翼席へ運ばれた。今季これまで28試合に登板し、2勝0敗16セーブ、防御率0・32と完璧に仕事を果たしてきたが、まさかのセーブ失敗で12連敗。両手を膝につき、しばらく動くことができなかった守護神は「投げた球は悪くなかった。高いからアウトになることもあると思う。それも野球の一部」と努めて冷静に最後の場面を振り返った。

 チームの誰もが悪い流れを変えようと必死だった。今季初のサヨナラ負けで69年以来54年ぶりの11連敗を喫した前夜の試合後、千葉市内の焼き肉店で選手だけによる決起集会が行われた。キャプテンの柳田が声を上げ、連敗ストップ、打倒・佐々木朗を誓い合って試合に臨んだ。初回2死二塁で先制の右前打を放った中村晃は「勝ちたかった。(決起集会で)いい雰囲気だったので」と悔しがった。

 さらに、この日は王貞治球団会長もZOZOマリンスタジアムまで駆けつけ「飛んで来たぞ!」「さあ、行こうぜ!」と練習中に選手を鼓舞した。チーム一丸となって試合に臨んだが、あまりに痛すぎるサヨナラ負け。試合後、王会長は「これが勝負だよ」「理屈じゃないんだ、これが勝負だよ」と語り、厳しい表情のまま球場を後にした。

 チームは4カード連続となる同一カード3連戦3連敗。首位・オリックスとのゲーム差は8となり、2位・ロッテにも5差をつけられた。きょう25日のオリックス戦は敵地でリーグトップの9勝を挙げている山本が相手。藤本監督は「選手はみんな一生懸命にやってくれる。前を向いていくしかない」と切り替えを求めた。
(森 寛一)

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