大谷翔平が日本ハム時代から語り続けたシャーザーへの思い 米6年目で実現した初対決 次はやってくれる

2023年08月16日 05:00

野球

大谷翔平が日本ハム時代から語り続けたシャーザーへの思い 米6年目で実現した初対決 次はやってくれる
シャーザーとの初対決。初回、大谷は空振り三振に倒れる(撮影・沢田 明徳)  Photo By スポニチ
 エンゼルス・大谷の「憧れの選手」は誰だろうか。これまで日本の選手ではイチロー、松井秀喜、松坂大輔、高橋由伸…。メジャーではサイ・ヤング賞3度のドジャースの左腕カーショーの名前をよく見聞きした。そんな中、同賞3度のレンジャーズの右腕シャーザーに対しても相当強い思いを抱いている印象がある。
 過去の記事を調べると、大谷の口から初めてシャーザーの名前が出てきたのは2016年11月中旬。当時、シャーザーが第4回WBCに米国代表として初出場する意向(後に右手薬指骨折で辞退)を示した米報道を受け、映像を見たことがあるかと聞かれた大谷は「もちろんです!」と目を輝かせた。さらに「(生で投球を)凄く見てみたいという気持ちはありますね。打席に入れば、もっともっといろいろな(得られる)ものがあると思います」と率直な思いを語っていた。

 その後も19年オフのスポニチ本紙インタビューで「実際に見てみたい。どんな球を投げるのか」と発言。2021年の球宴での初対戦で二ゴロに打ち取られた直後には「ずっとテレビで見てたいた投手。どういう軌道なのか、どういう球なのか見てみたかったので、実際立ってみて良いボールだったし、どの球種もわかっていても打てない球が多かったです」と珍しく興奮気味に語った。この年は満票でMVPに輝くが、最も印象に残ったことにこのシャーザーとの対決を挙げるほど、大谷にとっては大きな対決だった。

 2年後の2023年8月14日。シャーザーがトレード期限前にメッツからレンジャーズに移籍したことで、2人の公式戦初対決がようやく実現した。初回は内角カットボール、4回は低めカーブで2打席連続空振り三振。7回は初球のチェンジアップで三飛だった。3打数無安打、2三振。大谷はいずれの打席も悔しそうな表情を浮かべた一方、どこか楽しんでいるようにも見えた。

 振り返れば、1年目の2018年にアストロズの剛腕バーランダーとの初対決で3三振を含む4打数無安打と屈辱を味わったが、後に2本塁打をかっ飛ばした。高い壁にぶち当たれば、努力と工夫を重ね、乗り越える。器用に見える大谷だが、少年時代からいつもそうやって一つずつ階段をのぼってきた。

 大谷はシャーザーに完敗したこのレンジャーズ戦後、雪辱を誓うようにバット1本を手に宿舎へ戻ったという。強い“憧れ”を抱くシャーザーとの次回対決はどんな結果となるのか。大谷ならきっとやってくれる。今から楽しみで仕方ない。
(記者コラム・柳原 直之)

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