【甲子園】神村学園 鹿児島県勢春夏100勝お預け 黒木「バッテリーが踏ん張れなかった」

2023年08月22日 05:00

野球

【甲子園】神村学園 鹿児島県勢春夏100勝お預け 黒木「バッテリーが踏ん張れなかった」
<仙台育英・神村学園>敗戦に肩を落とす神村学園ナイン(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【第105回全国高校野球選手権記念大会第13日・準決勝   神村学園2―6仙台育英 ( 2023年8月20日    甲子園 )】 激闘後の聖地。ねぎらいの拍手と歓声を聞いた神村学園(鹿児島)の黒木陽琉(くろぎ・はる=3年)は涙が止まらなかった。「ここまでいろいろな人の支えがあって勝ち上がれた。自分がピンチの時も“黒木頑張れ”の声は聞こえていたので」。今大会は全5試合に登板して22回2/3を6失点で防御率1・99と進撃を支えた左腕は感謝の思いがあふれた。
 今大会は全試合継投で勝ち上がってきた。「準備はできていた」と同点に追いつかれた2回2死二塁から登板して後続を抑えたが、悪夢は3回だった。1死三塁で相手のスクイズを読み切り三塁の岩下吏玖(2年)がグラブトスして捕手の松尾大悟(3年)がタッチした。岩下と黒木はアウトを確信したかのようにガッツポーズしたが、球審はセーフの判定で甲子園に来て初めてリードを許した。 

 生まれた“一瞬のほころび”から暴投と中越えの2ランで一挙4失点した。黒木は「バッテリーが踏ん張れなかったことは悔いが残ります」と言い訳はせず自らを責めた。4回以降は1失点と意地は見せたが、夏初の決勝進出と、県勢の春夏通算100勝は持ち越しとなった。
 
この日先発した背番号1の松永優斗(3年)らと切磋琢磨(せっさたくま)してきた。小田大介監督の教えは「背番号は関係ない。マウンドに上がった奴が“俺がエースだと思え”」――。右左2枚を中心とした継投は夏初のベスト4の大きな原動力になった。指揮官は「本当にここまでよく頑張ってくれたと思います」と選手をねぎらった。

 進路に関して黒木はプロ志望届提出を明言。家庭の事情で母の咲子さんに女手一つで育てられてきた左腕は「やっぱり早く楽をさせてあげたいので」と思いを語った。 (杉浦 友樹)

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