「日本シナリオ作家協会」トレンド1位、脚本契約7原則にネット「自己中心的」「原作者への尊重が」

2024年02月02日 11:31

芸能

「日本シナリオ作家協会」トレンド1位、脚本契約7原則にネット「自己中心的」「原作者への尊重が」
日本シナリオ作家協会・脚本契約7原則(日本シナリオ作家協会HPから)
 「日本シナリオ作家協会」というワードが2日午前、X(旧ツイッター)でトレンド1位となった。
 日本シナリオ作家協会は、同日までにYouTubeチャンネル「【シナリオ作家協会チャンネル】公式」の動画を削除した。1月29日に「【密談.特別編】緊急対談:原作者と脚本家はどう共存できるのか編」と題した動画を投稿したが、後日動画を削除し、「2024年1月29日配信の『密談・特別編』につきまして、いただいたご意見は真摯に拝読させていただきました。出演者・関係者への誹謗中傷や脅迫等がございましたので動画は削除しました」とコメントした。

 原作者と脚本家を巡っては、日本テレビで昨年10月に放送された連続ドラマ「セクシー田中さん」の原作者で、漫画家の芦原妃名子さんが先月29日に急死。芦原さんは26日に更新した自身のXで、脚本をめぐり局側と折り合いがつかず、自らが9、10話の脚本を書くことになったとして視聴者に向けて謝罪。当初提示していた「漫画に忠実に描く」などの条件が反故になっていたと明かした。 

 インターネット上では「【密談.特別編】緊急対談:原作者と脚本家はどう共存できるのか編」と題した動画を削除したこととともに、同協会が作成し、22年6月の協会通常総会で全会員の総意で決議した「脚本契約7原則」が注目され、「脚本契約7原則をご覧ください。オリジナル脚本の脚本家は原作者として尊重されなければならないのに、既存作品の原作者を尊重する姿勢が一切無いです」「自分の著作権は主張しますが、他者の著作権は無視してしまう…。この自己中心的なダブルスタンダードは、テレビ局の組織文化と変わらないのでは」「オリジナル脚本家の権利って、そのまま原作者にも当てハマるのでは…」などの声が上がっている。

 7原則は「オリジナル」の脚本や企画を執筆する際の扱いや最低限守られるべき意識の向上、脚本家の権利の保護、待遇の改善をはかることを目的としたものとしており、全文は以下の通り。

【日本シナリオ作家協会・脚本契約7原則】

(1)「オリジナル企画」および「オリジナル脚本」の脚本家は、原作者として尊重されなければならない。

(2)「オリジナル企画」および「オリジナル脚本」が映像化に至らなかった際は、特段の取り決めがある場合を除き、いかなる場合も著作者である脚本家が任意に利用できなければならない。

(3)企画開発費と脚本料を一元化してはならず、企画段階の企画書・プロット執筆、脚本執筆には、別途ギャランティが支払われなければならない。

(4)脚本料は受注時に取り決め、長期間に及ぶ脚本執筆 の場合は随時支払われるものとし、決定稿を提出した後、速やかに支払いが完了されなけれ ばならない。

(5)企画開発および脚本執筆のために必要とする取材費、資料費、交通費その他の実費については、発注者が負担しなければならない。

(6)氏名表示に関して著作権法第19条の規定を遵守し、宣伝・広告活動の際にも配慮されなければならない。

(7)著作権法第20条の規定を遵守し、脚本家に無断で脚本を改訂してはならない。

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