藤井叡王 タイトル戦15連勝 伊藤七段との第1局を制す 対局場名物「ぽんきし」を食べて3連勝
2024年04月07日 20:03
芸能
同じ勝利でも、熱戦を制してこそ達成感は伴う。勝利を確信できたのは長く2筋で休眠状態だった飛車に活が入った95手目以降。
「飛車が裁ける形になって、抜け出せたかなと思った。自王を安全な形にすることができた」
6筋へ転回させ、伊藤に取らせる間に寄せへの道筋を付けた。昨年8月31日、王座戦第1局で敗退したのを最後にタイトル戦連勝を15へ伸ばし、大山康晴15世名人の歴代最多17に接近した。
「新年度初対局を地元で迎えられるのをうれしく思っていた」
愛知県瀬戸市出身の藤井が今年度初対局を地元で飾り、か茂免対局も21、23年度叡王戦に続いて3連勝。当地では毎回昼食に名物、きしめんのスッポンスープ仕立て「ぽんきし」を注文しており、「他では食べられない。いつも楽しみにしています」とそのパワーを勝利へ結びつけた。
20日、石川県加賀市での第2局の前には、豊島将之九段(33)を挑戦者に迎える名人戦が10日開幕する。「ここから対局が続く。体調に気をつけて頑張っていきたい」。史上初の全8冠を独占した23年度に続く、新たな1年を好発進した。