広島 球団19年ぶり開幕4戦全敗 新井監督「何とか勝ちたかったけどね…」

2023年04月05日 06:30

野球

広島 球団19年ぶり開幕4戦全敗 新井監督「何とか勝ちたかったけどね…」
<広・神>阪神に敗れ、整列する新井監督(左) (撮影・平嶋 理子) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   広島4―5阪神 ( 2023年4月4日    マツダ )】 広島は本拠地開幕戦となった4日の阪神戦に4―5で敗れ、球団では04年以来、19年ぶりに開幕4戦全敗を喫した。それでも、1―4の7回に坂倉将吾捕手(24)が右翼席に今季1号の2ランを放ち、8回にはマット・デビッドソン内野手(32)の中犠飛で一時同点に追いつくなど、粘りの出てきた打線が好材料。新井貴浩監督(46)は、きょう5日の同戦こそ初白星と、マツダスタジアム通算500勝をつかむ。
 新井監督は敗戦後、一塁ベンチ前の整列に加わり、観客席に向かって一礼した。勝った時だけでなく、負けてもファンにあいさつする。新指揮官の方針だ。マツダスタジアムでの今季初戦。2万9329人が詰めかけたスタンドからは、温かい拍手が送られた。

 「お客さんもたくさん入って、声援を送ってくれたので、何とか勝ちたかったけどね…」

 開幕4連敗。監督としての初勝利、この球場での通算500勝はお預けとなった。それでも、ヤクルトとの開幕3連戦でつながりを欠いた打線が意地を見せたのは、大きな収穫だった。

 1―4の7回。先頭の新助っ人デビッドソンが敵失で出塁すると、坂倉が西勇の内角のツーシームを捉えた。右越えの1号2ラン。「(6、7回を投げた)ケムナさんも粘り強く頑張っていたので、ピンチの後に追い上げることができて良かった」と振り返った。新井監督からも「ナイスホームランだった」と称えられた一発。直前まで12打数1安打と苦しんでいた男が、球場の雰囲気を変えた。

 1点を追う8回には1死二、三塁からデビッドソンが中犠飛。一時同点に追いついた。9回に栗林が打たれて、勝ち越しを許すと、1死から代打・松山が中前打で出塁。ここで新井監督は代走に大盛を送った。しかし、大盛は続く菊池の打席で、湯浅の一塁けん制に誘い出された。一、二塁間で挟殺(記録は盗塁死)。好機はしぼみ、菊池は空振り三振で試合終了。それでも指揮官は「ビハインドから、選手たちの何とかしたい、何とか勝ちたいという気持ちは凄く伝わった」と次の塁、次の1点を奪いにいくナインの思いをくみ、前を向いた。

 本拠地開幕戦でも負の連鎖を止められず、悔しい敗戦。新井監督は「みんなの気持ちも凄く伝わっている」と繰り返した。球団の新任監督の開幕4連敗は、73年別当薫監督(5連敗)以来50年ぶり。苦しい戦いを強いられているが、終盤の打線の奮起は、必ず次につながる。(長谷川 凡記)

 ○…広島の開幕4連敗は13年の1分けを挟む4連敗以来10年ぶりで、4戦全敗は04年の4連敗以来19年ぶり。なお開幕5連敗なら77年の1分けを挟む6連敗以来。球団ワーストは54年の7連敗がある。本拠地黒星発進は21年以来2年ぶり。本拠地開幕カードを負け越せば、20年阪神に2戦2敗して以来になる。

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