レッドソックス・吉田正尚 メジャー1号 本拠地名物グリーン・モンスター越え

2023年04月05日 02:30

野球

レッドソックス・吉田正尚 メジャー1号 本拠地名物グリーン・モンスター越え
メジャー初本塁打を放ったレッドソックス・吉田(AP) Photo By AP
 【インターリーグ   レッドソックス6-7パイレーツ ( 2023年4月3日    ボストン )】 ムキムキパワーがサク裂した。レッドソックス・吉田のメジャー初アーチは、左中間にそびえ立つフェンス「グリーンモンスター」を軽々と越えた。本拠地フェンウェイ・パーク名物で、高さ11・3メートルの巨大な壁。「いい角度でいってくれた。うれしい」。4番は誇らしげに分厚い胸を張った。
 2点を追う初回1死二塁。外角高め、見逃せばボール球の96マイル(約154キロ)の直球を打ち砕く。「少し高かったけど、うまくバットをかぶせ気味にして打てた」。パワーと技術の融合。まさに吉田ならではの同点2ランだ。日本選手で“名物越え弾”は井口、岩村、大谷に続き4人目で、左打者の打球速度104・6マイル(約168キロ)、高さ79フィート(約24メートル)は、08年以降では最高の数字だった。

 ベンチでは予期せぬ“相棒”が待っていた。ビニール製の金色のダンベル。昨季までのオリックス時代に販売されていた人気グッズで「誰が持ってきたか分からない…」と目を丸くした。ハイタッチのさなかに仲間から手渡されると、両手に掲げてパワーを誇示するマッチョポーズ。新天地で早くも一発後のパフォーマンスが誕生し「みんなで喜んでもらえた。チームの一体感という意味では凄く盛り上がった」と、満面の笑みを浮かべた。

 試合は逆転負け。1点を追う8回1死一、二塁では、地元ボストンファンの「ヨシ!」の大合唱の中で打席に立って一ゴロに倒れた。まだまだ4試合が終わったばかり。歴代最多の13打点で侍ジャパンを世界一に導いたWBCの勢いも持続しており「エキサイティングでしびれる試合が続いている。引き続きプレーで盛り上げたい」と前を向く。

 メジャーの中ではひときわ小柄な身長1メートル73の男は、この日の球団公式ツイッターで「MACHO MAN」と紹介された。これからもモンスター級のパワーで、チームをけん引する。

 ≪記念球探してます≫グリーンモンスターを越えた吉田の1号アーチだが、試合後のメディア対応の時点で記念球は手元に届いておらず「まだ、返ってきていない。いずれ返ってくることを祈っている」とコメント。グリーンモンスターの上部に設置された客席に入っただけに、捕球したファンからの“返却”を願った。一方で「試合に負けたので、(ボールより)そっちの方が悲しい」と敗戦を悔しがった。

 ≪日本野手15人目≫吉田が初回にメジャー1号アーチ。日本野手15人目で、打順では過去に3、5番はいたが4番で1号を放ったのは吉田が初となった。デビューから4試合目での一発は01年のイチロー(マリナーズ)と並んで8番目の早さ。16打席目は12年の青木(ブルワーズ)に次ぐ9番目だった。

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