連日のオオタニサーン!エンゼルス・大谷2戦連発2号 イチロー氏に世界一報告ペコリのち…快音V弾

2023年04月05日 02:30

野球

連日のオオタニサーン!エンゼルス・大谷2戦連発2号 イチロー氏に世界一報告ペコリのち…快音V弾
<マリナーズ・エンゼルス>5回、勝ち越し2ランを放ちダイヤモンドを駆ける大谷(撮影・会津 智海) Photo By スポニチ
 【ア・リーグ   エンゼルス7ー3マリナーズ ( 2023年4月3日    シアトル )】 エンゼルスの大谷翔平投手(28)が3日(日本時間4日)、マリナーズ戦に「3番・DH」で出場。同点の5回に中越えに2戦連発となる決勝の2号2ランを放った。試合前にはマ軍会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏(49)にあいさつ。06、09年にWBCを連覇した侍ジャパンの偉大な先輩に、今回の14年ぶりの世界一奪還を報告する一発にもなった。まだ4試合ではあるが、3連勝で地区首位タイに浮上。今年こそ「なおエ」を返上する。
 偉大な先輩が本拠としていた球場での一発。この日の喜びは格別だった。2―2の5回無死一塁。大谷は3球目のチェンジアップを呼び込んだ。衝撃音。2試合連続の一発は決勝の2号2ランとなった。打球飛距離431フィート(約131・4メートル)の豪快弾。笑顔でダイヤモンドを一周した。

 試合開始4時間前。登板2日前で左翼フェンス近くで投手調整を行っていると、イチロー氏が右翼から中堅に向かってランニングしていることに気づいた。すぐに駆け出したが、察知した先輩はきびすを返して再び右翼へ。メジャー1年目の18年にこの球場で見せた“鬼ごっこ”の再現となった。

 ようやく追いつき、帽子を取って握手。06、09年WBCで侍ジャパンの世界一連覇に貢献したイチロー氏と、3月の第5回大会でMVPの活躍で14年ぶりに世界一に輝いた二刀流侍が約1分間、談笑した。今回の世界一も報告したとみられるが、公私で親交があり、いつも気にかけてくれる同氏の言葉は全てがモチベーションとなる。そんな大先輩への感謝の思いもバットに込め、快音を響かせた。

 本塁打王争いを演じた21年と同じ開幕4戦2発の好発進。昨季は打率・191と球種別ワーストで、初回は二ゴロ、3回は遊ゴロ併殺打に倒れていたチェンジアップを打ち砕いたことに意味がある。本人の対応はなかったが、3打席目で先発右腕カービーに雪辱した姿に、フィル・ネビン監督は「チェンジアップに苦しんだが、彼が賢い打者であることを示した」と称賛した。

 大谷の決勝弾でチームは3連勝。まだ4試合を消化したばかりだが、レンジャーズと並んで昨年5月16日以来の地区首位に浮上した。雰囲気もいい。秋に自身の活躍とは対照的に低迷するチームをやゆするワード「なおエ」を返上し、メジャー6年目で「(ポストシーズン進出争いで)ヒリヒリするような9月を過ごしたい」という大谷の希望もかなうかもしれない。

 09年に中学2年だった大谷少年はイチローのWBCでの雄姿を見て、より野球に打ち込んだ。受け継がれるスターの系譜。大谷は今も、日米通算4367安打を記録したレジェンドの背中を追い続けている。(柳原 直之)

 ≪キング争った21年と同じハイペース≫大谷は46本塁打でシーズン終盤まで本塁打王争いを演じた21年と同様に、開幕から出場4試合で2本塁打をマークした。18年の4戦3発に次ぐハイペース。18年は3、4月に4本塁打、21年は同8本塁打を記録した。

 ▽イチローとWBC 06年の第1回大会は2次ラウンド初戦の米国戦で先頭弾を放ち、準決勝、決勝は3番で、2戦連続適時打を放つなど9打数5安打。大会通算でも打率.364、1本塁打、5打点の活躍で初代王者に貢献し、外野手部門で優秀選手に選出された。09年の第2回大会は準決勝まで打率.211と打撃不振も、決勝の韓国戦では3―3の延長10回2死二、三塁から中前に決勝2点打。苦しみながらも大会連覇を決めた一打は伝説となり、多くの野球少年や少女に夢と感動を与えた。

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