「ローンチアングル」、「バットスピード」への意識変化、元首位打者ブラックマンが語る

2023年06月24日 09:22

野球

「ローンチアングル」、「バットスピード」への意識変化、元首位打者ブラックマンが語る
ロッキーズのチャーリー・ブラックマン外野手(AP) Photo By AP
 ロッキーズのチャーリー・ブラックマン外野手(36)はメジャーで13シーズンプレー、17年には213安打で打率・331の数字を残し首位打者となった。4度オールスターにも選ばれ、通算212本塁打でパワーも兼ね備えている。
 データサイト「ファングラフス」のインタビューで「ローンチアングル(打ち出し角度)」と「バットスピード」について興味深い発言をしている。

 17年シーズンの前、ブラックマンは「ローンチアングル」の考えにエキサイトしていた。しかし6年が経ち、今はアジャストが必要だと言う。「打ち上げれば長打率が上がるし、打ち出し角度は31度が最適だと見つけた。みんなもエキサイトしていたけど、今は変わった。というのは投手の攻め方が変わったからだ。以前より倍以上高めに投げてくる。全体の70%の投手がよく高めを使う。一昔前までは投手はみんなが外角低めを狙っていたのにね。だから打者もアジャストしないといけない。自分は元々低目をいかにうまく打つかでスイングを作ってきた。それが高めを打つにはバットを振り上げるのではなく、フラットに振らなといけない。ローンチアングルもより低くしないといけない。始動から、手やバットの動きも変わる。低い位置からではボールをとらえにくい。高い位置からまっすぐボールに向かって行きたい。高めは体感速度でもより速く感じる」と説明する。

 ローンチアングルが浸透し、フライボール革命が起きた時、OPS(出塁率+長打率)の指標が重視されるようになった。「ゴロは打ちたくないという意識だった。それに対し、相手投手はゴロを打たせようと投げてくる。ゴロなら本塁打にも長打にもならないからね。と同時に、高めの速い球で空振りも狙ってくる。私は長打率を上げたかった。長打率が高ければ、チームのために得点を挙げられる。長打率と打点は絡んでいる。それで世界は回っていて、お金ももらえる」と振り返る。

 しかし、最近はコンタクトに意識がいくようになった。「打撃に関するデータでは打球速度とローンチアングルが重視されているけど、私が今知りたいのは、バットが前に、ボールに向かって動き出してから当たるまでの時間を計ったデータだ。これはバットスピードとは違う。バットスピードが速ければヤンキースのジアンカルロ・スタントンのようにボールは遠くまで飛ぶ。しかしながらまずは良い打者でありたい。バットをボールに素早く当てられる能力があれば、ぎりぎりまで振り出しを待てる。その点でマーリンズのルイス・アラエスはとても素早いと思う。数量化できるなら、その時間はスタントンより相当短いと思う。スタントンは遠くにボールを飛ばせるけど、アラエスは4割を打てる。より実りのある打者になれる」。

 ブラックマンは打者としては長打力も打率も両方求めたいものだと言う。しかしながら現在はバットスピードを上げ打球を遠くまで飛ばすより、素早くバットを出しコンタクトすることに意識があるようだ。

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