サラリー総額516億円でも勝てないメッツ 戦犯は… 浮上のキーポイントは?

2023年06月24日 13:33

野球

サラリー総額516億円でも勝てないメッツ 戦犯は… 浮上のキーポイントは?
メッツ先発の千賀(AP) Photo By AP
 今季のサラリー総額は3億5900万ドル(約516億円)とメジャー史上最高額のメッツ。23日(日本時間24日)のフィリーズ戦は1-5の完敗。千賀滉大(30)が先発して6回4失点で5敗目を喫した。チームは3連敗で今季ワーストの借金7。34勝41敗となった。
 スポーツイラストレイテッド誌のトム・ベデューチ記者が21日終了時点までのデータをもとに、なぜ勝てないのかを分析した結果、一番の問題は投手陣だという。

 ストライク率は61・9%でアスレチックスに次いでメジャーで下から2番目。ボールが先行し、カウントが悪くなると打たれるのは野球の常。今季メジャーの打者はカウントで有利な時は打率・285、不利な時は・201。中でも成績の残せていないのは、ローテーション投手で、防御率5・01は30球団中26位。三振÷四球は2・17で27位。クォリティスタート(QS=6回以上、自責点3以下)数は20試合で23位。イニング数は375・1回で22位である。

 ジャスティン・バーランダー(40)、マックス・シャーザー(38)、カルロス・カラスコ(36)の3人は36歳以上。ローテーションに36歳以上の投手が3人もいたのは、ほかに1945年のレッズとカブス、83年のエンゼルスだけ。年長の投手は回復に時間がかかるため、中4日では投げられない。今季メッツの先発投手が中4日で投げた試合は3勝5敗、防御率7・61になっている。

 先発が打たれ、3回が終わった時点での得点は100対139で、追いかける展開の試合が多い。そしてメッツ打線はリーグで“平均レベル”のチーム力。チームOPS(出塁率+長打率)は・715で18位。数字上では逆転は容易ではない。

 20代のレギュラーはフランシスコ・リンドア(29)とピート・アロンソ(28)の2人だけで、30球団で最も少ない4チームのうちの1つ。今季はピッチクロックで休まずに投げることが求められる中、盗塁が増え、シフト制限で広い守備範囲が求められており、若さと身体能力の高さがキーポイントとなっているが、メッツはそこが欠けている。

 昨季フィリーズは87勝でポストシーズンに滑り込みで出場。今季メッツが87勝に届くには、残り88試合を53勝35敗(60・2%)で行かねばならない。スティーブ・コーエンオーナーとビリー・エプラーGMは、このメンバーでも勝率6割は可能と信じて戦い続けるのか、あるいは諦めて7月は若手に切り替えるのか、ベデューチ記者は決断の時期が近づいていると指摘している。

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