DeNA・今永、1失点完投で首位虎1.5差 7球団集結メジャースカウトに見せつけた今季最多126球

2023年06月24日 05:30

野球

DeNA・今永、1失点完投で首位虎1.5差 7球団集結メジャースカウトに見せつけた今季最多126球
<D・神>初回、佐藤輝から三振を奪い吠える今永(撮影・白鳥 佳樹) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   DeNA3-1阪神 ( 2023年6月23日    横浜 )】 さあ、今度はリーグ優勝だ。セ・リーグ2位のDeNAは23日、リーグ戦再開初戦の首位・阪神戦に快勝した。エース今永昇太投手(29)が、9回1失点で今季2度目の完投勝利を挙げ5勝目。メッツなど7球団のスカウトが視察する中で、快投を披露した。本拠地での阪神戦はカード別の球団新記録となる11連勝。交流戦初優勝の勢いのまま、阪神に1.5ゲーム差に迫った。
 三浦監督は8回が終わると腹を決めた。「今日は今永の試合。9回もいかせる」。背番号21の力投は、指揮官にそう思わせるに値した。

 今季最多の126球を投げ、6安打1失点完投。完封こそ逃したが「この試合の意味は分かっていた。監督、投手コーチの意思をくみ取って投げるのが重要だった。“今日は完投してくれ”という考えがあったと思う」と大事な一戦で責任を果たした。

 初回2死一、三塁では「絶対に点を与えてはいけない」とギアを上げ佐藤輝をカットボールで空振り三振。2回以降は湿度87%という梅雨特有の湿った空気を逆手に、自己最速にあと1キロに迫る最速153キロの直球を軸にゼロを並べた。「湿度があったので指の掛かりがよかった。理想に近い球が投げられた」と7回まで2安打投球。9回先頭の大山にソロを浴びたが、最後は代打・ミエセスを空振り三振に仕留め、今季2度目の2桁10三振を奪った。

 交流戦初優勝で勢いに乗る中で迎えた、リーグ戦再開。いきなり阪神との首位攻防戦を前に、三浦監督はナインを鼓舞していた。試合前に球宴までの「21試合で13勝以上しよう」とノルマを設定。阪神相手に3連勝なら首位に立つ戦いへ、士気を高めた。交流戦開幕戦に続き、リーグ再開初戦を託されたエースも自覚十分。「先発陣でも年上の方だし、責任を背負うのは当たり前。逃げずに立ち向かう姿を若い選手に見せないといけない」と熱投で勝利に導いた。

 今オフにもポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦を視野に入れる左腕。この日、バックネット裏にはメッツなどメジャー7球団のスカウトが集結した。その中で、球団3人目の本拠地8連勝となる快投。「凄い声援だった」と3万3206人の満員の観衆に深々と頭を下げた。

 本拠地では阪神戦11連勝。最大6.5ゲーム差から、1・5ゲーム差まで迫った。98年以来25年ぶりのリーグ優勝へ。「今日はバックにも助けられたし、全てがうまくかみ合った。皆さんありがとう」。がっちりとかみ合ったチームの先頭には、この頼もしいエースがいる。(大木 穂高)

 ≪球団新の阪神戦ハマスタ11連勝≫DeNAは昨年6月28日から本拠地の阪神戦で11連勝。横浜での対阪神11連勝は99年8月18日から00年5月19日の10連勝を抜く最多になった。また、今永は横浜スタジアム通算30勝目で、昨年8月2日広島戦からは8連勝。チームの投手が横浜で30勝は三浦大輔の83勝を筆頭に7人目。同球場で8連勝以上は、大洋時代の遠藤一彦が83年に8連勝、84、85年に10連勝、横浜時代の佐々木主浩が94~96年に8連勝したのに次ぎチーム3人目で4度目だ。

おすすめテーマ

2023年06月24日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム