昇格即スタメンの阪神・森下　横浜で待望の地元初安打「一本出るのと出ないのとでは…」

2023年06月24日 05:15

野球

昇格即スタメンの阪神・森下　横浜で待望の地元初安打「一本出るのと出ないのとでは…」 — 9回、左前打を放った阪神・森下（撮影・岸　良祐）　 Photo By スポニチ

【セ・リーグ阪神1ー3DeNA （ 2023年6月23日横浜）】球界屈指の好左腕から価値ある一打を放った。1軍昇格即スタメン出場。2軍でのアピールを経て再びチャンスをつかんだ阪神・森下が相手先発の今永から快音を響かせた。

　「一本出るのと出ないのとでは、内容がどうであれ違う。一本出たことに関しては良かった」

　安堵（あんど）の表情を浮かべながら、振り返った場面は9回だ。1死からの第4打席。2球連続でボール球のチェンジアップにバットが空を切った。打席内で修正すると三たび投じてきたチェンジアップを捉えた。左腕を伸ばして左前へ落とした。横浜で生まれ育った黄金ルーキーが観客席で両親が見守る中で記念すべき地元初安打を記録。同点、そして逆転への希望をつなぐ安打でチャンスメークし、一塁ベース上では「よしっ」と小さく喜びをかみしめた。

　厳しい内角攻めにも、ひるむことはない。3点劣勢の7回2死からの第3打席では147キロの内角直球が左肘をかすり死球で出塁。今季76打席目での5死球は、規定打席に達しているヤクルト・村上、巨人・岡本和らの4個を上回る。死球数＝強打者の証。思うような結果は、ここまで伴っていない。それでも打席内での雰囲気、底知れぬ気配を相手が感じ取っている証拠でもある。当の本人も“懐”への攻めは徐々に慣れてきた様子で「左投手はインコースをどんどん突いてくる。きょう（今永さんと）やって感じるものもあった」と結果以上の手応えを感じ取っていた。

　24日の相手先発は初対戦の左腕・東。「しっかり準備していきたい」。背番号1に爆発の気配が漂っている。（石崎　祥平）