田崎史郎氏 自民党の党改革中間報告に一定の評価「方向性は示され、元に戻ることはもうない」

2024年01月24日 10:53

芸能

田崎史郎氏 自民党の党改革中間報告に一定の評価「方向性は示され、元に戻ることはもうない」
東京・六本木のテレビ朝日社屋 Photo By スポニチ
 政治ジャーナリストの田崎史郎氏(73)が24日、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜前8・00)に出演。自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、党の政治刷新本部(本部長・岸田文雄首相)は23日の全体会合で、党改革の中間報告を提示し、了承されたことに言及した。
 中間報告は、原案段階で入っていた「派閥の解消」という言葉は、本文でなく見出しにだけ掲げている。所属議員に配る活動資金「氷代」「もち代」を廃止するほか、政策集団による政治資金パーティーを禁止し、事務所を閉鎖して例会などの活動は党本部で行うとした。

 党の行動指針に閣僚人事も政策集団の推薦は受け付けないと、書き込む。今後、会計責任者が逮捕、起訴された場合は、その団体の代表を務める国会議員を、事案の内容に応じて党が処分できるように党則を改正すると明記した。

 田崎氏は「11月中旬にこの問題、裏金事件が起きて2カ月過ぎて、その間、自民党の秩序がずいぶん壊れたということです。66年続いた宏池会がなくなって、本当の派閥の派閥と言われた二階派も解散。安倍派も解散。安倍派の5人衆は皆さんが失脚」と指摘。「これだけ自民党の秩序が壊されるとは思っていなかった。それに対して今回の中間報告は、こういう方向でいくんですよという方向性は示された。あとはこれからどれだけ実行できるか。方向性は示され、元に戻ることはもうないだろうと思います。安倍派が力を取り戻すとかはないだろうと思います。それが総括です」と自身の見解を述べた。

 羽鳥慎一アナウンサーが「内容はどうなんですか。これでいいのかという指摘もあります」と聞くと、「これでいいのかという点は多々あります。ありますが、派閥について、派閥は政策集団になって、パーティーはやりませんよとか、人事に口出ししないとか、餅代、氷代配りませんとか、これは派閥、政策集団を維持するにしてもきついことだと思いますね」と答えた。羽鳥アナの「ということは、思いを持っての中間とりまとめ案だという受け止めですか?」には「僕はそう思います」と一定の評価をしていた。

◇自民党・政治刷新本部が取りまとめた中間報告の要旨

 【おわびと決意】政策集団の政治資金パーティーにおいて政治資金規正法違反の不透明、不適切な会計処理が指摘され、国民の厳しい目が向けられている。真摯に反省するとともに、深くおわび申し上げる。関係者の明確な説明責任に加え、あるべき政治責任についても結論を得る。その上で党自ら変わらなければならない。

 【政治資金の透明性】不正行為の温床となった政策集団の政治資金パーティーは全面的に禁止。政治資金収支報告書の提出に当たり、外部監査を義務付ける。そもそもの原因は、現行法順守が徹底されていないコンプライアンスの欠如にある。規正法違反があった議員、政策グループには、速やかに説明責任を果たすよう求める。

 逮捕、起訴された議員には、党規約での除名処分など規定を厳格化する。政策集団の会計責任者が逮捕、起訴された場合、団体代表の議員も処分できるよう党則を改正する。政治資金パーティーなどの収入は銀行振り込みを基本とし、収支報告書はオンライン提出とする。

 各党との真摯な協議を経て、政治資金の透明化や公開性の向上、逮捕後の議員報酬の在り方などについて、必要な法整備を速やかに行う。

 【派閥の解消と党のガバナンス強化】政策集団は、いわゆる「派閥」、すなわち「お金や人事のための集団」と見られても致し方ない状況が継続してきた。派閥から脱却し、本来の政策集団に生まれ変わらなければならない。政策集団はお金と人事から完全に決別する。

 夏と冬の議員への資金手当てを廃止する。政策集団の活動を党本部で行うなど、政治資金を最小限に抑える工夫をする。

 政策集団や党内グループからの推薦など人事に影響を及ぼしていると見られるような働きかけ、協議は行わない。ガバナンス・コード(統治原則)に明記し、各議員の経歴や専門分野などの情報を一元的にプールする仕組みを構築する。

 政策グループで規正法などの違反が明らかになった場合、事案に応じて一定期間の活動休止もしくはグループ解散を求める。

おすすめテーマ

2024年01月24日のニュース

特集

芸能のランキング

【楽天】オススメアイテム