【棋聖戦第1局】藤井棋聖が90手で勝利 後手番で先勝し史上最速永世称号へ好発進
2024年06月06日 19:23
芸能
![【棋聖戦第1局】藤井棋聖が90手で勝利 後手番で先勝し史上最速永世称号へ好発進](/entertainment/news/2024/06/06/jpeg/20240606s000413F2553000p_view.webp)
振り駒の結果、山崎の先手になり戦型はその得意戦法、相掛かりに進んだ。藤井に黒糖まんじゅうとアップルジュース、山崎に「くりーむパンマザー牧場ミルク味と夢見る果実ブルーベリージュース」が提供された午後3時のおやつ時点で46手。ようやく藤井王の王頭、3筋で歩の交換が起き、戦いが始まるというスローペースだったが、その後2~4筋で戦いが起き激戦に入った。
54手目、藤井が5段目へ進出させた右銀をターゲットに山崎が1筋へ端角を放って応戦する。自陣の金取りを放置して飛車角を前進させた山崎だが、次第に駒損が響く展開になった。
「藤井棋聖相手なので踏み込まないといけないのかなと思った。先手番をもらって、その得を生かせないのはいつものこと」と苦笑い。09年度王座戦以来15年ぶりのタイトル戦出場を「普段と違う空間で、引き締まる思いで指せるのは幸せ。あとは内容」と振り返った。
昼食休憩直前、独創的棋風で知られる山崎から「らしい」37手目が飛び出した。王を中住まいに構えた山崎が7筋の歩を5段目へ突き出した。藤井が活用を図りたい左桂の跳躍を牽制するようなジャブ。「(指し手を)進めるうちに。(陣形が)盛り上がって、面白く指してみたいと思った」。伸びすぎた歩は逆にターゲットにされかねないが、定跡に捕らわれない山崎流を発揮した。
次局は17日、新潟市「高志の宿 高島屋」で指される。「第2局以降、先後が決まっている。第2局に向けて準備をしたい」と藤井、山崎は「後手番ということで厳しい状況。よりベストを出し切って、もっといい将棋を指したい」と抱負を語った。