【棋聖戦第1局】藤井棋聖が90手で勝利 後手番で先勝し史上最速永世称号へ好発進

2024年06月06日 19:23

芸能

【棋聖戦第1局】藤井棋聖が90手で勝利 後手番で先勝し史上最速永世称号へ好発進
棋聖戦第1局に臨む藤井聡太棋聖(日本将棋連盟提供)
 将棋の第95期棋聖戦5番勝負第1局は6日、千葉県木更津市の「龍宮城スパホテル三日月」で指され、後手の藤井聡太棋聖(21)=王将含む8冠=が挑戦者・山崎隆之八段(43)に90手で勝利した。藤井は防衛すれば5連覇となり、自身初の永世称号「永世棋聖」の資格を獲得する。中原誠十六世名人(76)の23歳11カ月を抜き、53年ぶりに永世タイトルの最年少記録を更新するシリーズ開幕戦を白星で飾った。
 「組み上がりは後手番としては不満がない。ただ、実際にどう動いていくか考えていくと難しい。その辺りの判断は課題かなと思った」

 振り駒の結果、山崎の先手になり戦型はその得意戦法、相掛かりに進んだ。藤井に黒糖まんじゅうとアップルジュース、山崎に「くりーむパンマザー牧場ミルク味と夢見る果実ブルーベリージュース」が提供された午後3時のおやつ時点で46手。ようやく藤井王の王頭、3筋で歩の交換が起き、戦いが始まるというスローペースだったが、その後2~4筋で戦いが起き激戦に入った。

 54手目、藤井が5段目へ進出させた右銀をターゲットに山崎が1筋へ端角を放って応戦する。自陣の金取りを放置して飛車角を前進させた山崎だが、次第に駒損が響く展開になった。

 「藤井棋聖相手なので踏み込まないといけないのかなと思った。先手番をもらって、その得を生かせないのはいつものこと」と苦笑い。09年度王座戦以来15年ぶりのタイトル戦出場を「普段と違う空間で、引き締まる思いで指せるのは幸せ。あとは内容」と振り返った。

 昼食休憩直前、独創的棋風で知られる山崎から「らしい」37手目が飛び出した。王を中住まいに構えた山崎が7筋の歩を5段目へ突き出した。藤井が活用を図りたい左桂の跳躍を牽制するようなジャブ。「(指し手を)進めるうちに。(陣形が)盛り上がって、面白く指してみたいと思った」。伸びすぎた歩は逆にターゲットにされかねないが、定跡に捕らわれない山崎流を発揮した。

 次局は17日、新潟市「高志の宿 高島屋」で指される。「第2局以降、先後が決まっている。第2局に向けて準備をしたい」と藤井、山崎は「後手番ということで厳しい状況。よりベストを出し切って、もっといい将棋を指したい」と抱負を語った。

おすすめテーマ

2024年06月06日のニュース

特集

芸能のランキング

【楽天】オススメアイテム