小児がんと闘う中学生・小谷さんが神宮球場で始球式 ストライク投球に「声援が後押ししてくれた」

2023年09月02日 19:08

野球

小児がんと闘う中学生・小谷さんが神宮球場で始球式 ストライク投球に「声援が後押ししてくれた」
<ヤ・神>始球式をする小谷侑生さん(撮影・沢田 明徳) Photo By スポニチ
 「世界小児がん啓発月間」の9月に合わせて2日、神宮球場で行われたヤクルト―阪神戦が患者や家族を招待して「ゴールドリボンナイター」として行われ、小児がんと闘う中学3年生の小谷侑生(ゆうき)さん(15)が始球式を行った。
 背番号55のヤクルトのユニホームを着た小谷さんは、右腕から低めに見事なストライク投球。スタンドのファン、両軍選手から大きな拍手を浴び「緊張したけど、マウンドに上がったら“やってやろう”という気持ちになった。声援が後押ししてくれて、いいボールが投げられた。100点満点。一生の思い出になった」と満足そうな笑顔を見せた。

 6歳のときに「ユーイング肉腫ファミリー腫瘍」を患い、治療を続けている。5歳から始めた大好きな野球も治療で何度も中断。それでも「野球は生活の一部。これからも野球を好きでいたい。(将来は)野球に関わる仕事をしたい」と力強く話した。大阪府枚方市に自宅があり、普段はオリックス戦をテレビ観戦。この日の背番号55も「オリックスのT―岡田選手と同じ背番号にしました。(ヤクルトの)村上選手も初めて生で見られて、うれしかった。ホームランバッターが好きなので」と説明した。

 同じ病気と闘う子供たちへ向け、小谷さんはこう言った。「病気になっても楽しいことがある。あきらめないでください、と言いたい」。始球式で投じたボールに、その思いが込められていた。

 「ゴールドリボンナイター」では選手らがゴールドのリストバンドでプレー。試合前のセレモニーでも、小児がんと闘う大久保日鞠(ひまり)さん(9)が姉の汐梨(しおり)さん(11)とともに花束贈呈を務めた。
 

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