神風や!逆転の虎や! 阪神・大山の飛球が浜風に流されポトリと左前決勝打 両リーグ最多9度目の逆転勝ち

2024年04月29日 05:15

野球

神風や!逆転の虎や! 阪神・大山の飛球が浜風に流されポトリと左前決勝打 両リーグ最多9度目の逆転勝ち
<神・ヤ>7回、阪神・大山が逆転の適時打を放ち、生還した森下(右)はガッツポーズ (撮影・平嶋 理子) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神4ー3ヤクルト ( 2024年4月28日    甲子園 )】 神風や!阪神は28日、ヤクルトに4―3で逆転勝利。1点を追う7回2死一、二塁から4番・大山悠輔内野手(29)が打ち損じた左翼前方への飛球が浜風に流されて左前への2点適時打に。2死無走者からの3連打でひっくり返した。今季14勝のうち逆転勝ちは両リーグ最多の9度をマーク。「ゴールデンウイーク こどもまつり」の3連戦を2勝1敗で終えた「逆転の虎」が、貯金を今季最多の5とした。
 甲子園特有の右翼から左翼方向へ吹く浜風が猛虎に味方したのは2―3の7回だった。2死一、二塁。4番・大山が1ボールから大西のスライダーを打ち損じた。聖地から漏れたため息が、どよめき、そして大歓声へと変わった。

 「浜風が味方してくれたので良かった」

 左中間方向にフラフラと上がった飛球が、あれよあれよと風に流された。試合後、岡田監督が「ベンチで見とったらだいぶ(サンタナが)遠かった(深かった)で。はっきり言うて」と振り返ったように、逆転の走者となる一塁走者・森下の生還を阻止しようと左翼・サンタナはフェンス手前に守っていた。風にあおられ、中堅の西川、遊撃の長岡も届かない左翼手前に打球がポトリ。中野と森下が一気に生還し、幸運な決勝打となった大山は表情を引き締めた。

 「何があるか分からない怖さを知った。今度は僕たちが守備側の立場になったり、そういうこともあるというのも一つ分かった。勝ってそういうことに気づけたというのは、凄く良いこと」

 好機が一度ついえてから息を吹き返すところに凄みがある。無死一塁から近本が痛恨の遊ゴロ併殺に打ち取られ、2死無走者から中野、森下、大山の3連打で連日の逆転勝ち。24日のDeNA戦でも2点劣勢の9回に4得点を挙げており、今季14勝のうち両リーグ最多9度の逆転勝利をマークしている。日本一になった昨季も12球団最多の32度記録しており、「逆転の虎」が定着しつつある。

 「ゴールデンウイーク こどもまつり」を2勝1敗で終え、2位・巨人との1ゲーム差を死守した。「野球はツーアウトから」「最後まで諦めない大事さ」を、大型連休で聖地に詰めかけた多くの子どもたちに届けた。今月はあと2試合を残しながら、昨年3、4月の最多だった貯金4を1つ上回った。「全員が勝ちに向かってやっている成果だと思いますし、誰一人違う方向に向いてることはない。もっともっと一丸となって試合に入れるように、そして勝てるようにやっていきたい」と大山。どんなに追い込まれても、その戦いからは目が離せない。(石崎 祥平)

 ○…阪神は今季14勝のうち逆転勝ちが9度。12球団では6度のDeNA、ソフトバンク、楽天を抑えて最多。昨季も12球団最多の32度を数えたが、4月終了時点の13勝のうち、逆転勝ちは4月1日DeNA戦と、18日広島戦の2度だけ。

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